生徒と私と髪の毛と ページ1
…この時点で、何か違うと思っていたんだ。
「今日からこのクラスで副担任を務めさせていただきます、Aです。よろしくお願いしますね…」
「副担任のA先生だぞ！
…迷惑かけんじゃねーぞてめぇらぁ！」
ざわざわと騒がしい教室に髪の毛薄い先生の一喝が響く。
あぁ、今私は笑えているだろうか…
顔は引きつっていないだろうか…
ーーだって、だって…！
配属先の学校がヤンキー校だなんて聞いてないですよ！？
もちろん、配属前に調べましたとも！えぇ調べましたとも！学校のホームページには『笑顔が明るく元気のある学校(以下略)』って！
明るいっ！？私の知ってる明るいとは程遠いんですけどっ！？
もっとこう…！ほがらかな感じでは無いのかなっ！？
さっきからこちらに向けられる視線のなんと冷たいことか！
…ヤンキーだよね？見るからにヤンキーだよね？
そしてここはヤンキー校だよねっ！？
何！？教師になりたて(女)をヤンキー校に配属!?何で！？
年配の方がやるんじゃないの！？ねぇ！？
周りを見ればなんか高校生に見えない子達ばっかりじゃないですかぁー、やぁだぁー！
……！？なんかおんなじ顔の子がいっぱい…！
ー確か…云業、だっけ…！？
気のせいじゃ無いよね…？一卵性の…25子。
…いや、そんな言葉があるのかは知らないけどね。
「A先生？大丈夫ですか？」
「っはい！大丈夫です…」
思わず遠い目になってしまったらしい私に心配そうに声をかけてくださった頭の薄い先生…もとい、海坊主先生をぼんやりと見る。
…もしや星海坊主先生の薄い頭は老化ではなくストレス！？
やばい…いつか私もはげる…！
「ねぇ、Aセンセーっていったっけ？」
「…あ、はい」
髪の毛を三つ編みにくくった生徒に呼ばれ、微妙な気持ちで振り向く。
「ーー俺、強いやつにしか興味無いから。
学外活動に忙しいのでそこのハゲみたいに追いかけて来ないでね？」
「…ん？」
…強い奴…興味…なんだろう学校って勉強するとこじゃないんだっけ…？
…学外活動ってただ学校サボって、街をうろつくってことだよね…？
何しに来てるの、とか、ふざけたことを言うな、とかいろいろ先生として言わなくてはならないことが沢山あったはずなのだが…
「はぁ。」
と、私は何とも間抜けな返事が口から漏れ出ただけだった。
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じょうぎ - 楽しく読ませていただいています！更新頑張ってくたさい！ (2020年4月24日 17時) (
レス) id: 584ba0be0a (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 今日からちょこちょこ投稿したものの修正をして行きますので、ストーリー自体は変わりませんが、掛け合い等は変化していると思います。よろしければご覧ください…… 。 (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3dc5cde6ef (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 紺１５さん» コメント有難うございます。面白いといっていただき、とても嬉しいです！なるべく早く更新していこうと思うので、よろしければご覧ください… (2018年12月18日 22時) (レス) id: 26755ac849 (このIDを非表示/違反報告)
紺１５ - 初コメ失礼します。とっても面白いです！更新がんばってください！応援してます。 (2018年12月17日 21時) (レス) id: 066ea7ef76 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 幽銀さん» 是非とも拝見させて頂きます！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: bc63f6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にわとり | 作成日時：2017年12月27日 21時
