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たどたどしくオレの名前を呼ぶAに、返事は返さなかった。
ベッドについたAの手の上に自分の手を重ね、逃げられないように閉じ込めて、少しだけ身体を屈めて覗き込むようにAを見上げる。
近付けば近付くほど、Aの黒い瞳に自分の姿が映っているのがよく見えた。
絶えず薄い涙の膜が張っているからか、ほんの少し揺れている気がする。
その目を見ながら顔を近づけた。
鼻の先が触れそうになるほど近い距離でも、Aは時計を止まらせたように動こうとはしなかった。
「わっ」
驚かせるようにそう言うと、Aの肩が大きく飛ぶように跳ねる。
重ねていた手を退かせば、愕然と開いていく口元を手で隠すように持って行き、見る間もなく先ほどよりも顔を赤くさせる。耳まで真っ赤だ。
予想以上の反応にワクワクしながら身体を離して「びっくりした？」と聞いてみるけど、オレの声は届かなかったようで、混乱したように息を吸い込むのが見える。
「ほら、A泣き止んだでしょ？多分オレ、お前のこと泣き止ませるの上手だと思うよ」
そう言った途端にAが目をキッと尖らせて、口を両手で押さえたまま言葉にならない言葉を呟いた。
日本語かな。なんて言ってるんだろう。
録音しておけばよかったかもしれない。
そしたらユタヒョンに通訳してもらえるのに。
そう思うとおかしくて声に出して笑えば、最終的には怒りながらも礼を言う意味不明なAに背中を押され、廊下へ放り出されてしまった。
「ジェヒョンとはもう一生喋らない」
「絶交する？」
「する」
「明日コンサートだけど一言もオレと話さない？業務内容も？」
「そ、それは……する、けど……」
「A」
「な、なに」
「良い夢見れると良いね」
「現時点で悪夢だよ！」
勢いよく閉じられたドアに触れると、Aへ届きもしないのに「おやすみ」と勝手に口から言葉が零れていった。
さあ、ドヨンイヒョンとの部屋に戻ろう。
もう夜明けは近いけれど、オレもAも少しくらいは眠れる時間があるはずだ。
...
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せの(プロフ) - みなみんずさん» こちらこそありがとうございます〜！わ〜い、そう言ってもらえるととても嬉しいです〜！！オタクライフ楽しんでいきましょうね〜〜！ (2020年12月14日 14時) (
レス) id: b15808b38b (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ちゃこさん» ありがとうございます〜！本当ですか？NCTもみんな面白いのでどんどん推し増ししていきましょうね！(？)これからも頑張ります！ (2020年12月14日 14時) (レス) id: b15808b38b (このIDを非表示/違反報告)
みなみんず(プロフ) - せのさんのお話をいつも読まさせていただいてます。私も最近NCTにハマりまして、せのさんのお話にたどり着いてからすごい勢いでハマっていきました！いつも素敵なお話ありがとうございます！これからも楽しみにしております！！ (2020年12月13日 14時) (レス) id: 9876ae2084 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ(プロフ) - せのさんのお話読みたいが為にNCT勉強してきました！やっと最新話に追いつけて感無量です(T ^ T)NCTもほんとに素敵なグループで、出会わせてくれたせのさんに感謝です！！これからも楽しみにしてます！ (2020年12月10日 22時) (レス) id: f83f7a2a16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2020年12月10日 10時
