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1話 ページ3

コンコンとドアをノックする音が鳴り響く

返事がない、留守だろうか?住所は間違いなくここだ、勝手にはいって待ってようとドアをあけるとゴンと鈍い音がする

「いっでぇ!!!!」
「あうっすみません、お返事聞こえなかったもので開けちゃいまし・・・ひぃっ」

ドアの影から悪びれもなくひょこりと顔を出す少女、しかし目の前にいたのは額を抑えキレる寸前のギアッチョであった

「テメェ・・・・どこのどいつだゴルアァ!!」
「ひいいぃい!おおおおおおお大きい声ださないでくださいよ!近所迷惑です!!」
「おめーこそでけー声だしてんじゃねぇか!!アァ!?」

ブチぎれるギアッチョとその声につられてか怯えながらも声で対抗しようとするA
その場は一瞬にしてカオスへと飲み込まれた

「おい、落ち着けギアッチョなんだこのマンモーナはァ」
「あ、兄貴・・・コイツどうしますか?」
「あなた達こそ誰ですか・・っここ私のお家になる予定のところなんですけど・・・ッ!
部外者は立ち入り禁止ですよ!」

あーでもないこうでもないと押し問答をしていると

「お前達、騒がしいぞ何をしている」

部屋の奥からリゾットが現れカオスは一瞬にして静まり返った
視線がAへと向けられる

「ああ、ボスが言っていた奴だな」
「アァ!?こんなガキがかぁ!?」
「ガキといいマンモーナといい・・・人のことをなんだと思ってるんですか!これでもボス直属の部下だったんですよ!なんだってしますなんだってできるんですからね!」

ぷりぷりと怒る様はまるで本当に幼い子のようだった

「まあ待て、ボスから話は聞いている。コイツらにも前もって話をしていたが・・・まさか女だったとは思わなくてな」
「確かに女性でギャングをやっている方はいませんものね仕方のないことです。
安心してください仲間と分かった以上攻撃はしませんから!」
「そう言って安心できるやつがあるかァ!!」
「うぇええ!!また怒鳴ってきた!ボスのとこがえ”りだいぃい!!」
「おいおい、ギャングでそう泣きわめく奴がいるか?可愛い顔が台無しだぜお嬢ちゃん」
「う・・・優しい人はすきです。でも鏡から出てくるのは怖いですお兄さん」

鏡から体を乗り出しAの涙を拭うイルーゾォ
擦ったせいで少し赤くなった顔と涙で潤んだ瞳、低い身長のせいでやや上目遣いになったA
それを見た全員の心が打ち抜かれたのは一瞬だった

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作者名:ねんねこ | 作成日時:2023年3月29日 15時

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