206〈前を向けない君に〉 ページ42
光side
何もない世界。
音で伝わる相手の感情、音で伝える自分の感情。
全て俺には通じない。
通じないと話せないのか？それは違う。
俺は話せる。手話が使えなくたって文字を書ける。少しなら口の動き方でもわかる。
それでも俺と話そうとした奴はいない。
突然耳が聞こえなくなるのはおかしい？
音が聞こえないことはおかしい？
普通じゃないから普通に過ごせない？
俺の普通じゃない、お前らの普通はなんだ。
この世界に普通なんてない。
自分こそが普通の基準なんだ。
自分と違う所があるだけで、「普通じゃない」という。
こんな思い話せるわけが無い。
話したって伝わらない。
「耳が聞こえなくたってお前の考えてることなんかすぐわかる。」
「聞こえねぇからなんだ！逃げてんじゃねぇ！」
「普通に定義なんかねぇよ。多数派が普通なのか？違ぇだろ？そんな言葉に惑わされるな。」
「お前はお前だ。何も変なとこなんかない。」
。
ひとりぼっちの戦争。
自分の発してるものもわからない。相手の発してるものもわからない。
それでも俺は普通じゃないから、普通に合わせなきゃいけない。
そんなことを思ってたのに……
宏太「わ、た、し、の、な、ま、え、は……
や、ぶ、こ、う、た……です。」
光「ちげぇよ。“ぶ”は左下を指さすんだ。それだと“やふこうた”だぞ。」
宏太「くそ、」
雄也「やふでもいいんじゃない？」
大貴「そんな変わんないよね？」
慧「変わらない」
光「変わるわ。ボケ。」
。
自分でやると言う行動力はあるのに、どこか抜けてるそんなお前を俺は
できる限り支えたい。
あの日俺に手を差し伸べてくれたように
お前の進むその先が見えないのなら、俺がその道を照らすよ。
。
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華代(プロフ) - はじめまして。 一気読みでしたが、素晴らしい作品で、感動しました。 また初めから読んでみたいと思います。本当にお疲れ様でした！ (2021年2月4日 18時) (
レス) id: d952e3b0da (このIDを非表示/違反報告)
まる - 今までお疲れ様でした！俺らシリーズ含め猫チャロさんの作品が大好きです。占ツクから離れた時期もこの作品だけは思い出しては読み返していました。完結まで書いて頂き感謝しかありません。この作品に出会えたことを幸せに思います。 (2020年8月6日 4時) (レス) id: 9463c2f9d9 (このIDを非表示/違反報告)
You(プロフ) - チャロちゃん居なくなってごめん。影でずっと見てたよ。今までおつかれ様でした！悠樹 (2020年2月14日 11時) (レス) id: 6822cd0dae (このIDを非表示/違反報告)
光音 - こんばんは。今お話読ませてもらいました。猫チャロさんのお話、大好きです。伊野尾さんのキャラ設定、私の中のどストライクでした。これからもまだ読んだことのない猫チャロさんの子供、読ませてもらいます。ありがとうございました。 (2020年1月27日 20時) (レス) id: df7638da7e (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - 今までありがとうございました。そして、お疲れ様でした。寂しいですが、猫チャロさんの子供たちを大事に大事に読み返そうと思います。このアカウントを作って活動を始めたのは、猫チャロさんのお話を読んで感動したのがきっかけでした。人生を変えてくれてありがとう。 (2019年11月15日 1時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
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