浦島坂田船の塩なお世話係は超絶鈍感でした (ページ26)

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にじゅうよんページ26

side…urt

浦「はぁぁつかれたぁー」

今日も今日とてスタジオに来ておりますどうも浦田です

『お疲れさまです～』

ドリンクを手渡してくるA

浦「サンキュ」

『いえいえ～』

?「あれ？Aじゃん」

『え、あれ、慧くん!!』

声をかけてきた男を見るなり顔をパッとわかりやすく輝かせるA

Aを気安く呼び捨てだなんてぶっ飛ばしてやろうかと思ったらなるほど、こいつが例のあれか

坂「うらさーんおつか浦「だまれ」ひどない!?」

声をかけてきた坂田を黙らせる

ちょうど志麻センもきたのでAに気づかれないよう坂田に聞いてみる

浦「あいつ…?」

坂「あ!あいつや!Aの……」

口ごもる坂田

やっぱりその…彼氏、とはいいたくないんだよな…

『あっそうだ!こちらの皆さんは私がマネージャーやらせてもらってる歌い手グループの浦島坂田船の方々!』

慧「へーそうなんだ？」

チラッとこっちをみる男

慧「どうもー浦島、坂田船？の皆さん。俺は佐久間慧、Aの彼氏やらせてもらってます～」

浦「どうも。リーダーのうらたぬきです。こいつらは紫のが志麻、赤いのが坂田、黄色いのがセンラです。以後お見知り置きを」

俺は早口で言って踵を返す

浦「A、仕事もどって」

『え、あ、はい…』

あからさまに落ち込むA

壁がなくなってからAの感情が顔に表れやすくなったことに初めてイラッとした

慧「えーもういくの？」

『あーうん。ごめんね？』

慧「いーよ、じゃ、またね。今度また(・・)どっかデート行こうぜ」

『ちょっ恥ずかしいって!またね!!』

あからさまに強調されたデートという言葉に例外なく動揺する俺達

一瞬足を止めそうになったところを佐久間に腕を掴まれる

浦「いっ」

慧「あーごめんなさい？Aのこと、よろしくお願いしますって言いたかったんですけど…」

その口角が微妙にあがったのを俺らは見逃さなかった

うしさせ「「「「……!」」」」

慧「んじゃ、さよならー浦島博多丸さん」

手をひらひら振りながらポケットに手を突っ込み去っていく佐久間

坂「……なんっやあいつ…！」

セ「なんや浦島博多丸って、俺とさかたん要素どこいったんや…!!」

志「つか全体的にチャラそうじゃね？」

浦「もう歩き方でわかるよな」

Aに気づかれないよう顔を寄せ合い話し合う

『？皆さーんいきますよ～？』

俺らの中で嫉妬が確実に芽生えた日だった