第180夜 あたたかい人 ページ33
ソロモン王とシバ王妃の居る王宮。
が、見える建物の角からひょっこり顔を覗かせる影が7つ…。
「A様、頑張って!!」
「とにかく王妃と話しましょう!!」
胸に抱える資料。
これはソロモンに手渡す資料だ。誰かを通じることは禁じられている。
「このままだと本当に�狷蛤枩�治�瓩�始まっちゃいますよ」
シバの権力行使が目立つようになって、魔導士達に不安が募りはじめる最近。
幸い、僕は黒ルフを纏う皆の嘆きが聞こえる。
この声を無視してはいけない!!
そのためにシバに僕から話を持ちかけようとしているのだ。
「でも、見てよあの威圧感。外観だけで挫けそうだわ…」
それにこのままだと独裁政治が起こりかねない。独裁政治なんて考えただけでも恐ろしい!!
そのために、
資料を渡しに行く
↓
シバと話し、ついでにソロモンとも話す!!
という算段だ。
「あぁ〜、怖いよ〜!!」
ちなみに僕はビビリだ。
夜、自分の影にびっくりするくらいの小心者だ。
「戦闘は怖いんですか?」
「怖くない」
「じゃあ何で行くだけにビビってんですか!! 戦闘が大丈夫なのにこれが怖いって!!」
「僕は権力者が嫌なの!!」
いざとなれば命令という言葉を使う権力者が僕は嫌いなんだ。命令の前には皆従うしかない。
「もう心臓バクバクいってるよ」
明らかに怪しい僕らの背後に数人の気配。
振り向くとそこには、
「何やってるアル」
ファーランとワヒード、イスナーン。
それに黒に染まってしまった数名が立ち並んでいた。
「シバにね、話を聞いてもらうタイミングを探ってるんだよ」
「無駄アル」
「でも、やってみるよ。ファーラン達の心の傷が癒えるように頑張るからね」
するとグッと上に乗っかってくるファーラン。
「どうしたの?」
聞くと、そのまま僕の背中に顔をうずめて。
ぎゅっと服を握るファーラン。
「Aはバカアルね」
「ははっ酷いなぁ〜」
彼女にしては珍しい甘えた行為。
めったに縋らない君が、誰かに縋りたくなるほど君は苦しんでいるんだね。
そんなファーランの頭に片手を乗せ、髪型が崩れないよう優しく撫でる。
「Aはバカで胸も小さいアル」
「胸関係なくない?」
「でも、あたたかいアル。Aの周りはあたたかいアル」
あたたかい…?
「ここにいる皆はAの側にいたくて集まったアルよ、力になるアル」
この者の行動が存在が皆の心を突き動かす。
それは、黒が白に染まった瞬間だった。
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千年彗星(プロフ) - 夢雪さん» 読んでいただきありがとうございます! そして泣いてくださるなんて…! アルマトラン編を好きと言ってもらえて嬉しいです、ありがとうございます! (2018年3月25日 20時) (
レス) id: c15a2aa7e8 (このIDを非表示/違反報告)
夢雪 - 悲しすぎるです!(´；ω；｀)ｳｯ…すごく泣きました。無意識に気づいたら泣いてました。アルマトラン編私好きです。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: a2e26e90a4 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - ティナさん» だいぶ落ち着いてきました(*^^*) 声をかけてくださり感謝感謝です!! それに加え何回も見てくださってるとは…!! ゴールデンウィークあたりにはできると思うのでそれまで待っていてくださると嬉しいです(*^^*) (2017年4月28日 12時) (レス) id: 5483d583eb (このIDを非表示/違反報告)
ティナ(プロフ) - お久しぶりです！ 落ち着いてきましたか？ 何回も繰り返し見てます！ 更新楽しみにしてます！ (2017年4月27日 21時) (レス) id: c9a6aed029 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - マロンクリームさん» コメントありがとうございます!! だんだん落ち着いてきたので更新もそろそろできると思います! これからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年4月23日 0時) (レス) id: 5483d583eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千年彗星 | 作成日時：2016年6月25日 22時
