45.客と猫 ページ45
飼い猫と喧嘩別れした次の日。
悠仁達と遊ぶ予定だったけど真人に呼ばれ、家に帰ることにした。
自宅マンションのドアを開ければ__
真人「__!A、おかえり」ギュッ
A『……ただいま』
帰宅に気づいた真人がリビングから駆け寄ってきた。
そして、ぎゅっと抱きしめられる。心なしかいつもよりも手つきが優しいな。
僕も真人に触れようとしたら不安げな声が降ってくる。
真人「昨日は……ごめんね。俺、Aが離れちゃうんじゃないかって不安で……」
A『ううん、僕の方こそ真人の気持ちに気づけなくてごめん。
……飼い主失格だね、僕は』
真人「……っ、そんなことない!Aは俺にとって最高の飼い主だし、大好きな人なんだ」
真人は頬を赤く染めながら、ちゅっと軽いキスをしてきて。僕もそれに応えたくて抱きしめ返す。
見上げれば潤んだ青と灰の瞳と目が合って__
真人「今すぐベッドに行きたいとこだけど。今日はお客さんが来てるんだ」
A『お客さん?そういや玄関の靴がいつもより多いな』
真人も今日は何故かエプロン姿だし。不思議に思いながらリビングに入れば__
漏瑚「邪魔しているぞ」
花御「Aおかえりなさい。真人も仲直りは出来ましたか?」
A『漏瑚に花御……!それに脹相と壊相もいる?』
脹相「あぁ。真人に呼ばれたんだ」
壊相「こんにちは、Aさん」
リビングでは呪霊の仲間たちがくつろいでいて。
陀艮「ぶー!!」
血塗「陀艮〜どこ行くんだぁ?」
A『陀艮に血塗まで!今日は凄く賑やかだね』
風呂場を覗けば、陀艮と血塗が水遊びしていた。
脹相「ほら血塗。ちゃんと拭かないと風邪ひくぞ」
A『タオルは棚にあるのを使って。陀艮も拭こうね』
陀艮「ぶぅ♪」
陀艮と血塗をふわふわのタオルに包んでいれば、嬉しそうな真人が話しかけてくる。
真人「Aも来てくれたし、もう交流会始めちゃっていいよね?」
A『それで皆んな家に集まってたの』
真人「アジトだと邪魔が入るかもしれないからさ。Aの家なら夏油も来ないだろ」
脹相「夏油は呼んでないのか。まぁ、あいつはいいか」
夏油はハブられたらしい、ちょっと可哀想……?
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作者名:シュリィ | 作成日時:2023年5月7日 20時