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ネコ ページ10

夜風の気持ち良い深夜のこと。Aは芝生甲板に一人寝転んでいた。そよそよと風になびくのは、柔らかな髪の毛。星を掴むように空に伸びる腕は、人間のものだ。

 Aは悪魔の実の能力者だった。ものごころがついた頃には既に能力者であり、A自身もなんの実を食べたのかはわかっていない。自分は猫になれる人間なのか、それとも人間になれる猫なのか。しかしそれをAは深く気にしたことがなかった。どちらにしても、自分は自分なのだ。猫として甘やかされ気ままに過ごすのも、人として関係を築きながら楽しく過ごすのも、Aは好きだった。

 そんなAはルフィ以外の仲間に人の姿を見せたことがない。それどころか人になれることも知らせていない。

 Aは怖かったのだ。気味悪がられるのではないかと。一味がこんなことで幻滅するような人間でないことはわかっていた。それでも一度人間に向けられた冷たい視線は、言葉は、記憶は消えることは無い。

 自分は猫になれる人間なのか、それとも人間になれる猫なのか。しかしそれをAは気にしたことがなかった。どちらにしても、自分は自分なのだ。猫として甘やかされ気ままに過ごすのも、人として関係を築きながら楽しく過ごすのも、Aは好きだった。

 Aは。

 例え自分がそうだとしても、周りは違った。猫になり人になり、自分自身が何者かわからない少女を怖がり気味悪がり、軽蔑した。幼い頃の恐怖と記憶は、何年経ってもAにまとわりついて離れなかった。


「わたしも、喋りたいよ」


 そう小さく呟かれた少女の言葉は、誰に届くことなく夜の闇に溶けていった。


「え」


 はずだった。

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p(プロフ) - あさん» 書いてくださりありがとうございます!!!!私の支離滅裂な展開をこんな可愛らしいお話に仕上げてくださって本当に嬉しいです〜〜!お忙しい中ありがとうございます! (2022年10月26日 15時) (レス) id: 223237ad78 (このIDを非表示/違反報告)
不死川(プロフ) - あさん» さいっこうですうううあ!!!!ほんとにさすがですとしか言えないくらい最高です!!ローの愛を表に出さないけど可愛がってるのが伝わってきて大満足です!ありがとうございます!😍✨ (2022年10月24日 22時) (レス) id: 53c93e683f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 不死川さん» ありがとうございます!こんな感じになりました〜〜どうでしょうか! (2022年10月24日 21時) (レス) id: c0da8dc606 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - すごくアバウトなリクエストだったのに素敵なお話ありがとうございます😭癒されました!!! (2022年10月24日 1時) (レス) @page45 id: 65159ab740 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ののさん» ありがとうございます〜!こんな感じになりました、どうでしょうか……! (2022年10月23日 18時) (レス) @page45 id: db5a2b7bb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年9月7日 8時

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