チョッパー ページ8
医療室のベッドで丸くなっていると、ちょこちょことチョッパーが寄ってくる。「本当に大丈夫なのか?」と聞いてくるから、慣れてるから平気だよ、と鳴くと不満そうな顔をした。
「慣れてるのも問題なんだぞ! それに今が平気でもいつ症状が出たっておかしくないし……」
「なー」
ぶつぶつと何かを言うチョッパーの話を聞き流してもう一度平気だよー、と鳴くと鼻の頭を突っつかれた。コーラは禁止だぞ、と言いながら。
動物の言葉を理解することのできるチョッパーはAにとって唯一の話し相手であった。ルフィたちもAの声色や態度から感情を読み取ってはくれるが、会話までは成立しない。そのためこうしてAはチョッパーと会話をしに医療室に現れるのだ。
「Aってほんとうに喋れるのか?」
「にゃあ」
「そうじゃなくて、人の言葉だよ!」
会話の途中、チョッパーはAにキラキラとした目を向けてそう言う。チョッパーにしてみればAがどんな言葉を喋ろうとあまり関係の無い事なのではないかと首を傾げると、「ほかのみんなも喋りたがってるぞ」と言われてギクリとする。
ルフィが「Aは喋る」としつこく言うせいで変に期待をされてしまい、ほかの船員からもそういった趣旨のことを聞かれることが増えた。Aはその度にその場しのぎの意味の無い鳴き声をあげながら逃げるのだ。
「にゃあ」
「えっ……あ、A……」
今回もそうしてその場を後にしようとしたAはベッドから降りて、わたしも喋りたい、と小さく鳴いた。少し驚いたような顔をしたチョッパーに止められる前に、Aは少し足早に部屋を出る。
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p(プロフ) - あさん» 書いてくださりありがとうございます!!!!私の支離滅裂な展開をこんな可愛らしいお話に仕上げてくださって本当に嬉しいです〜〜!お忙しい中ありがとうございます! (2022年10月26日 15時) (レス) id: 223237ad78 (このIDを非表示/違反報告)
不死川(プロフ) - あさん» さいっこうですうううあ!!!!ほんとにさすがですとしか言えないくらい最高です!!ローの愛を表に出さないけど可愛がってるのが伝わってきて大満足です!ありがとうございます!😍✨ (2022年10月24日 22時) (レス) id: 53c93e683f (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 不死川さん» ありがとうございます!こんな感じになりました〜〜どうでしょうか! (2022年10月24日 21時) (レス) id: c0da8dc606 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - すごくアバウトなリクエストだったのに素敵なお話ありがとうございます😭癒されました!!! (2022年10月24日 1時) (レス) @page45 id: 65159ab740 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - ののさん» ありがとうございます〜!こんな感じになりました、どうでしょうか……! (2022年10月23日 18時) (レス) @page45 id: db5a2b7bb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あ | 作成日時:2022年9月7日 8時