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「お、おまたせ! 愛情、いっぱいだよ」
どん、とサンジの前に置かれた皿にはチャーハンが綺麗に盛り付けられている。いただきます、と手を合わせて手渡されたスプーンでひとくち食べると、にんにくの香りが鼻を抜ける。
先程の自信なさげな様子からは検討がつかないほど本格的な味に食べる手が進む。ルフィやAの話ではAはバーで手伝いもしていたというので納得のいく話ではあるが、なにしろAはずっと猫だったのだ。そのイメージが強く根付いており、どうも幼い子を見るような目で見てしまう。
「すっごいうめェ」
「ほんと!? へへ、うれしい。愛情たくさーんだから、だよ」
頬杖をついてサンジを見つめていたAに素直に感想を告げると、ふにゃりと笑って机に伏せた。それから両手の人差し指と親指でハートをつくって、それ越しにサンジを見つめてくる。
Aは狙ってやっているわけではないだろうが、あざといとも言えるその行為に心臓がきゅんと音を立てる。
「またつくってくれよ」
「うん、いいよ」
食べ終わった食器を下げながら言うと、二つ返事で了承してくれた。しかしそのあと、少し困ったようにAは眉を下げた。
「でも、わたしレパートリー少ない……そうだ!」
「ん?」
「今度はさ、サンジに教えてもらって、それで、一緒につくりたいな」
どうでしょう、と首を傾げたAにもちろん良いと頷く。ぱあっと目を輝かせて嬉しそうに笑うAの頭を撫でながら、サンジは何をつくろうかと胸を躍らせた。
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p(プロフ) - あさん» 書いてくださりありがとうございます!!!!私の支離滅裂な展開をこんな可愛らしいお話に仕上げてくださって本当に嬉しいです〜〜!お忙しい中ありがとうございます! (2022年10月26日 15時) (レス) id: 223237ad78 (このIDを非表示/違反報告)
不死川(プロフ) - あさん» さいっこうですうううあ!!!!ほんとにさすがですとしか言えないくらい最高です!!ローの愛を表に出さないけど可愛がってるのが伝わってきて大満足です!ありがとうございます!😍✨ (2022年10月24日 22時) (レス) id: 53c93e683f (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 不死川さん» ありがとうございます!こんな感じになりました〜〜どうでしょうか! (2022年10月24日 21時) (レス) id: c0da8dc606 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - すごくアバウトなリクエストだったのに素敵なお話ありがとうございます😭癒されました!!! (2022年10月24日 1時) (レス) @page45 id: 65159ab740 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - ののさん» ありがとうございます〜!こんな感じになりました、どうでしょうか……! (2022年10月23日 18時) (レス) @page45 id: db5a2b7bb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あ | 作成日時:2022年9月7日 8時