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ウソップ ページ21

「あそぼ」

「はいはい」


 チョッパーから逃れてきたAはウソップの元に訪れた。カチャカチャと音を立てて何やら作業をする背中をつついてみるも、全く相手にされない。

 ウソップはAの呼び掛けに応じないのは人の姿になっても変わらなかった。それならば、猫のとき同様そんなウソップの興味を引こうと奮闘するまでだ。


「ウソップ、かまって」

「……いやずりィだろそれは!」


 かつて自分のことを妹のように可愛がってくれた彼らにしていたように、作業をする手を少し強引に引いて指をからめる。そうして顔を覗き込んでもう一度「かまって」と呟くと、ウソップの手は止まった。とどめとばかりに絡めた手を自身の頭の上に乗せて撫でろと催促すると、これでもかと頬を緩めた。しかしこのあと来るであろう撫でられる感覚に目を閉じても、幾ら待てどそれはこない。不思議に思って目を開けると、目を泳がせるウソップ。


「なんか、なァ? ちょっとそれはあんまり、良くない気がしません?」

「うーん、あ! こうしたらいい?」


 中身は変わっていなくともやはり人間、しかも同世代の異性の姿だと抵抗があるのだろうかと思い、Aはふるりと首を振る。するとAの頭上には、髪の毛と同じ色をした柔らかな毛並みの猫の耳が現れる。これで撫でるのに少しは抵抗がなくなるだろうと得意げに見つめると、ウソップはあんぐりと口を開けた。


「す、え、ま、マジかよ!!」

「まじだよ」

「さ、触っても……?」


 もちろんと頷くと、そろりとウソップの腕がAの頭上に伸びる。突如現れた猫の耳に興味を持たない人間はそういないのだとAは満足気に笑った。
 最初はぎこちなかったものの、猫の姿のときと変わらない触り心地に調子を取り戻したように、いつも通りわしゃわしゃと撫でられる。


「喉まで鳴んのかよ!!」

「あ! A耳出してんじゃねェか」


 ごろごろと喉を鳴らしていると、突然ルフィの声がきこえる。顔を上げるとルフィはウソップの方を向いて、得意げに「もっとスゲェもん見せてやる!」と言った。不思議そうな顔をするウソップににししと笑ってから、ルフィはAの顔の横にたれた髪をすくう。


「耳が四つあるんだ!」

「す、スッゲェ〜!!」


 得意げな顔をするルフィと目を輝かせるウソップに、Aも嬉しくなる。

 こうしてAは人として、気ままにこの船で過ごしていくのだ。

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p(プロフ) - あさん» 書いてくださりありがとうございます!!!!私の支離滅裂な展開をこんな可愛らしいお話に仕上げてくださって本当に嬉しいです〜〜!お忙しい中ありがとうございます! (2022年10月26日 15時) (レス) id: 223237ad78 (このIDを非表示/違反報告)
不死川(プロフ) - あさん» さいっこうですうううあ!!!!ほんとにさすがですとしか言えないくらい最高です!!ローの愛を表に出さないけど可愛がってるのが伝わってきて大満足です!ありがとうございます!😍✨ (2022年10月24日 22時) (レス) id: 53c93e683f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 不死川さん» ありがとうございます!こんな感じになりました〜〜どうでしょうか! (2022年10月24日 21時) (レス) id: c0da8dc606 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - すごくアバウトなリクエストだったのに素敵なお話ありがとうございます😭癒されました!!! (2022年10月24日 1時) (レス) @page45 id: 65159ab740 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ののさん» ありがとうございます〜!こんな感じになりました、どうでしょうか……! (2022年10月23日 18時) (レス) @page45 id: db5a2b7bb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年9月7日 8時

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