ちびれんくん8

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紫耀side

家に帰ってきて、数分後＿＿＿


廉「んっ、」

「廉くん！良かった、お家に帰ってきたよ」

廉「おうち…」


今の廉に、お家って言ってもなんで？って思うかもしれないけど

癖でそう言ってた。


海「まだ落ち着かないと思うけど、ゆっくりしていいからね？」

廉「ありがとう、ごじゃいます、」


うん、まだ記憶は戻ってないよね…。

先生が焦るのは良くない。と言われて分かってはいたけど、、

廉の記憶が無いのは、辛いよっ…。


大人の廉の記憶も、ちびれんの時の楽しい記憶も

今の廉は一時的にでも忘れている状態。

それが凄く悲しくて、悔しい。




＊








＊




それから帰ってきた頃にはもう空は闇に包まれてて


海「なんかあっという間に夜になったねー…」

神「だね。廉くん、お風呂入ろっか」

廉(コクン)


その言葉に頷いて、1人で向かおうとする


「あ！廉くん、誰かと一緒に入らない？」

廉「………」


恥ずかしいのか、嫌なのか分からないけど

いつもだったら絶対誰かの手を引っ張ってお風呂に向かうのに

今日は1人で歩いて、俺の言葉に反応はしたけど

困ったような顔を浮かべてる。


そりゃそーだよな。まだちゃんとよく分からない大人とお風呂だなんて

怖すぎるに決まってる。


海「大丈夫。怖くないよ」

廉「…はじゅかしい、、」

岸「だよなぁ、恥ずかしいよな」


その岸くんの言葉に小さく頷いた。


廉「でも…いっしよに、はいりちゃい、です…」


ふふ、良かった。

怖い思いはしてなくて。恥ずかしさを感じるのはちょっと廉らしいかも笑

廉、あぁ見えて結構恥ずかしがり屋さんだからぁ笑




＊







＊




それから廉くんが海人と入りたい。そう言ってくれて

海人と手を繋ぐ…事は無かったけど、海人の後ろをついて歩いて行った。


岸「とりあえず、お風呂はクリアだな」

「うん」


記憶がない人と生活するってこんなに大変なんだなぁ

でも俺らが信じて、サポートしていかないと。


大丈夫。絶対廉の記憶は戻るから。

またみんなで笑い合えるよ。




＊






＊



お風呂から出てきた廉は何処か楽しそう。


「なんか楽しい事あった？」

廉「あ…かいとくん、お絵描き上手だった…」

海「鏡にね？落書きして遊んでたの」


さすが海人。小さい子との接し方は俺らの中で1番上手だもんね。

廉も、少しだけだけど笑顔になってきたし。うん、大丈夫。と再度思った。

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