ちびれんくん8

▽ ページ22

廉父side

眠りに落ちてから暫く経った頃

クイクイッと服を引っ張られる感覚で目が覚めた。


「んっ？れん？」

廉「ぱぁ…おといれぇ…」

「おぉトイレな。行こな」


廉と手を繋いでトイレに向かう。


「よいしょっと」

廉「あーと」

「いいえ」


トイレに座らせてあげて、しばらく待ってると


廉「おわっちゃよ〜」

「終わったー？よし、おトイレから出ような」

廉「あい！」


小さい頃こんな感じやったなぁ〜

なんて思いながら、もう眠くてちょっと機嫌が悪い廉を抱っこする。


こんな軽かったかなーうちの子。

小さい頃はもう少し体重あった気がするんやけどなぁ

まぁテレビとかで活躍見てる時から

メンバーさんに比べると細いから

母さんと2人、心配しててんけど、やっぱり小さくなっても細さは健在なんやな。





＊









＊






「よいしょっと」

廉「やぁ…」

「え」

廉「ぱぁといっしょ…」


かわいいなぁ…

やっぱりかわええわ。笑


「ええよ、一緒に寝よな」


きっと大きくなれば、もうこの小さい廉と

寝るチャンスもう訪れんもんなぁ。

というか、ホンマは1回しか経験しない2歳児を2回も

経験で来てるなんて幸せもんなやな。俺は。


廉「んふふ」

「苦しくなったり、お胸さん痛くなったら起こしてくれてええからな」

廉「あい、あーと」


その廉の言葉に安堵しつつ、廉の背中を優しくトントンする事数分

すぅすぅと規則正しい寝息が聞こえた。


その呼吸音に安心して眠りに付いた。





＊







＊





＿＿…トントン


「んっ」

廉「はぁっはぁっ、んっ…いっ…はぁっ」

「廉！大丈夫やからな」


胸を誰かに叩かれる振動で目が覚めて

目を開けると廉が俺を呼んでて

みると心臓発作を起こしてしまったらしく


冷や汗を掻いて、目をぎゅっと瞑って発作に耐えてる廉。


すぐに声を掛けて、体を起こして

メンバーさんから預かったお薬を出して、水を用意してると


廉母「どないし…って、廉！」


妻が起きてくれて、手伝ってくれて

俺が背中を摩ってる間に、廉にお薬を飲ませてくれた。


廉母「しんどいなぁ」

廉「まぁ…っ…はぁっはぁっ、」

「母さんがええよな」


昔からそうやった。

熱でしんどい時、病気でしんどい時

いつも廉は母さんを求めて、ぎゅっと

しんどいのが自分の中から消えるまで抱き付いてた。


母さんに廉を渡すと、ぎゅっとすぐにしがみ付いて

発作後の息苦しさに耐えてる廉に胸が締め付けられた

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