ちびれんくん8

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紫耀side

「ありがとね。廉、どんな風に痛いかな？」

廉「ズキズキって…涙」

海「それは辛いね〜。渡辺先生に診てもらおっか」


その問いかけに珍しく頷いた。

それほど痛いってことなんだね。


「よし、しょお準備してくるから。海人とちょっと待っててくれる？」

廉「あいっ…」


痛がり方がいつもと違うし

先生のところに行くという質問に素直に頷いた廉。

って事はかなり痛いし、辛いんだな。


急いで準備を済ませて

海人と廉の元に戻る。


「おまたせ、よし。廉、病院に行こうね」

廉(コクン)


廉を抱っこして車に乗り込んで

チャイルドシートに乗せて

俺は運転席に周る。海人は廉の隣に座ってくれて

手を握ってくれて廉の事を落ち着かせてくれてる。





＊











＊






車を走らせること15分

いつもの大学病院が見えてきた。


駐車場に入って、結構空いてたから

入り口近くに停めて、廉を抱っこして病院内に入った。


海「俺、受付してくるね」

「ありがとう」


海人が受付を済ませてくれて

問診票と体温計と共に戻ってきた。


「れーん、お熱測ろーね」

廉「ん、あい…」


熱が無いからか素直に返事をしてくれて

すんなり脇に挟めた。


体温計で熱を測ってる間に

海人は分かる範囲で問診票を埋めてくれてる。


「ん、海人。廉の熱35.3℃」

海「了解。平熱だね」


熱は完全に下がってるようで安心。






＊







＊





それから問診票を出して5分後。

看護師さんが呼びに来てくれて

今日は3番の診察室に先生がいるとの事。


廉を抱き上げて、海人と3人で

3番の診察室に入る。


先「こんにちは。今日はどうしたかな？」

「今日、突然耳が痛いって訴えて」

先「耳？」

海「はい。昨日まで熱が出てて…治ったなって思ってたら…耳が痛いって訴えて」


俺と海人、2人で廉の今の状態を説明する。


先「そうなんですね。辛いね、廉くん。耳、どっちが痛いかな？」

廉「ひだり…涙」

先「左耳ね。触るだけでも痛いかな？」


その言葉に小さく頷いた廉


先「先生、触らないからお耳の中見せてもらってもいい？」

廉「ん、触らないなら…いーよ、」

先「ありがとう」


そう言って先生は、椅子と一緒に移動してきて

廉の耳を本当に、触らずに診察をしてくれてる。


先「喉風邪、引いてましたもんね」

「はい」

先「ですよね。もしかしたら、中耳炎の可能性がありますね」


中耳炎…

聞いたことがある病名に少しだけホッとした

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