ちびれんくん8

▽ ページ20

岸side

廉「んぅ？」

廉父「ん−ん、なんでもないで？」


それから少し俺らはその場から離れて

折角だから家族水入らずの空間にしてあげたいなって。

だって中々来れないし、俺らも会いに行かせてやれないしさ。




＊






＊







＊





廉「んふふ〜ぱぁー」


あぁ、廉嬉しすぎるのかお父さんのお顔をペタペタ触ってる。

けど、そんな廉の行動にも怒らず受け入れてるお父さん。


廉母「れーん、フルーツ食べる？」

廉「あい！あ、ゆーちゃ、食べていい？」


その廉の言葉に、遠くから頷いた。


廉「やっちゃ！まま、あー」

廉母「ふふ、いーよ」


廉のお母さんは手際よくフルーツを切ってくれて

お皿に綺麗に盛り付けてる。


紫「廉、楽しそうだし。甘えられてるし、良い時間だよね。廉にとっても」

「うん。俺らは静かに見守ろう」


紫耀たちとそう会話をして

俺らは本当に静かに見守ってた。


廉「んふ、おいし〜」

廉母「美味しい？良かったなぁ」

廉「あい！」


ホント、美味しそうに食べる廉。

俺らの時も笑顔で美味しいって言ってくれるけど

やっぱり本当の家族の前だと、俺らの前で見せる笑顔とは違うよな。


嬉しそうで何よりで

俺らの頬も自然と緩んじゃう。笑


廉父「しんどくないか？」

廉「あい！だいじょーぶ！」

廉母「しんどくなったら言うんやで？」

廉「あい！」


あっという間にフルーツを食べきった廉は

お父さんの胸に顔を埋めて甘えたちゃんモード全開。


廉「けほけほっ、」

廉父「おぉ、どうした？」


あ！しまった

廉が喘息持ちなの説明するの忘れてた。

やっべ…


急いでお父さんとお母さんの元に駆け寄って

この前喘息を発病してしまったことをお伝えする。

難病性な為、今の医療じゃ治らないとも伝える。


廉母「そうやったん、、小さい頃も咳はよう零しとったしなぁ」

廉父「やんな。廉、苦しないか？」

廉「ん、へーき、げほげほっ」

「廉、ネプライザーしとこ？」


その問いかけに小さく頷いてくれて

お父さんの手にマスク型のネプライザーを渡して

スイッチを押してあげる。


廉父「廉、ゆーっくり大きく息吸いや？」

廉「んっ、すー…はぁ、けほけほっ」


咳を零しながらも、頑張って薬を吸ってくれてる。

うん、お父さんたちもお任せして大丈夫だな。

そう判断して俺はまたさっきまで居た場所に戻った。




＊




＊




暫くすると、咳が落ち着いたみたいで

お父さんの腕の中で寝ちゃった廉。

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