青色の悲劇 ページ33
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HC「じゃあなー！また明日！」
JN「おーう」
JM「寝坊すんなよ〜」
RJ「課題ちゃんとやれよ！Aもねっ！」
「分かってる分かってる、やるってば」
放課後、夕暮れの空。
今日も美しい茜色に染まる路地で、私たちとジェノたちは別れた。
薔薇園のそばを通りながら、ヘチャンと肩を並べて歩く。昨日やってたゲームの続きしようぜとか、たまにはAの手料理食べてみたいなとか、そんなことを話しながら、ヘチャンの部屋まで一緒に向かう。そんな放課後が、とても嬉しい。
だけど私は、ふと思う。
美しく手入れされた薔薇園を見つめ、物思いに耽るのだ。
テヨンは本当に、これで良かったのか。
彼の幸せも、愛も、本当は何ひとつ叶っていないんじゃないか。
私の幸せは、テヨンの自己犠牲の上に成り立っているんじゃないか。
今でもたまに見かける。
薔薇の手入れをするテヨンのことを。
綺麗な横顔は、薔薇に触れているときは和やかに綻ぶ。
だけど誰も彼には寄り付かない。
孤独な、そんな彼の姿を、私は何度も見かけた。
そして、ヘチャンと共に、彼の存在に気付いていないふりをして素通りするのだ。
HC「そういえばさ、ジョンウヒョンってまだ帰ってきてないんでしょ？どっかで野垂れ死んでるのかな」
「え？…ああ、ジョンウ？…もう、ほんとだよね。どこで何してるのかな」
HC「事故じゃない限り懲罰房行きは確定だって噂なんだよな。俺もさすがに懲罰房は行ったことないよ。こえ〜…」
ヘチャンの話題に慌てて意識を戻す。
薔薇園の前を、何事も無かったかのように歩いていく。
…そっか、ジョンウが確か脱走したとか、なんとか。
ユウタがそんなことを前に言っていたな。
どこで何をしているんだろう。
ジョンウはジョンウなりに、彼のやりたいことを見つけたのかな。彼の自由を、獲得したのかな。
あの飄々とした雰囲気と、子犬のように人懐こい笑顔が、なんとなく恋しい。
何も、事件に巻き込まれていないといいな。
HC「…あれ？」
「え？」
HC「ジェヒョン先生？…え、なんかこっち来てね？」
ヘチャンが立ち止まる。
その視線の先を追いかければ…
夕暮れの赤黒い空を背に、こちらへとやってくる。
そんなジェヒョンの姿があった。
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れいら(プロフ) - 閲覧頂きありがとうございます、本編では文字数オーバーなのでこちらから失礼します。公開が大変遅れてしまいましたが5章目が完成しました。次章で最終章になります。公開まで今しばらくお待ちください。 (2023年3月2日 11時) (
レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2023年3月2日 11時
