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ギターを爪弾くマークの表情は、何故かいつもよりぐっと大人びて見える。
いつまでも子供のような、可愛い少年のような私の弟であははずなのに、
Angelの歌詞を口ずさみながら真剣にギターと向き合う彼の姿が、やけに男らしく見えて仕方ない。
マークの素顔って、きっとこんな感じなんだろう。
飾り気が無くて、裏表が無くて、
心から音楽を愛して、どんな時でも自分を信じられる芯の強さを持っているような…
そんな彼の、ひたすらに純粋な表情。
ドリームではお兄ちゃん、イリチルでは弟。
常に特定の立場に立たされがちなマークだけど、そんな顔を一瞬だけ私の前でしなくなった等身大の姿に、
…私は何故だか、見惚れてしまった。
MK「…うん、これがいいかも。ヌナ、ギター持って」
「うん！」
MK「えっと、最初は…」
コード進行を教えてくれるマークの温もりを背中に感じながら、私はギターの弦を弾いてみる。
Angelはもともとアコギの出番が少ない曲ではあったし、マークがシンプルにアレンジをしてくれたので私もすぐに覚えられそう。
反復練習をする間も、マークはまるで自分のことのように楽しそうに見ていてくれた。
MK「うんうん！完璧じゃん！」
「ほんと？弾けてる？」
MK「凄いよヌナ、吸収めちゃくちゃ速い。絶対センスある！」
「あははっ、マークがそう言ってくれるなら間違い無いかもね。…ねえマーク、これちょっと歌ってみてくれる？」
MK「え？俺が？…ヌナじゃなくて？」
「うん！」
きょとんとした様子で目を丸くするマーク。
私は「いいから」と微笑んで、ギターを弾き始める。
…本当は、これがしたくてギターを習ったようなものだ。
私が弾いて満足したり、歌ってファンの人に公開したり、そういうことをやりたくて習いたかったんじゃないの。
私はただ…
MK「I saw an Angel...」
少しだけハスキーで、セクシーで、優しくて。
音に乗った瞬間、いつもとはガラッと色を変えるマークの歌声。
私は心地いいその声を耳に、ギターを爪弾き続ける。
彼の歌声に、まるでギターと音楽も喜んでいるように、手がすらすらと動くんだ。
マークだけじゃない。
他のメンバーも、そう。
私はただ彼らの隣に腰掛けて、音を奏でるだけで
みんなが微笑みながら歌っている姿を、そばで見つめてみたかっただけなんだ。
音楽を愛して、音楽に身を任せる
そんなメンバーの姿が、大好きだから。
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れいら(プロフ) - なちゃんさん» コメントありがとうございます!!前回迄に募集していたリクエストを書き終わったら書かせていただきますね！(^^)お気遣いありがとうございます（ ; ; ）これからもご愛顧のほど宜しくお願い致します♪ (2021年6月22日 17時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
なちゃん - いつもお話楽しく読ませて頂いてます！リクエストしたいのですが、たまには紅一点ヌナがジェミンに甘えてみたお話読んでみたいです。お時間あるときに余裕があればぜひお願いしたいです＾＾次のお話も楽しみにしてます！ (2021年6月22日 11時) (レス) id: 0aebfe8a84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年6月20日 0時
