家族 ページ34
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KN side
「あたしさ。自分に家族とか、帰る場所とか、ずっと無いって思ってたわけ」
KN「…え？」
みんなでAの引っ越しを手伝った長い一日。
最後に火鍋をみんなでつつきながら、こんな他愛もないやり取りをするのもこれからしばらく無いだろうとみんな少しずつ察していて、酒に酔いながらもどこか切ない空気が漂っていたころ。
Aはビールをぐっと飲んでから、ふとそんなことを言った。
もちろんみんなAに顔を向ける。
Aは少し照れたように微笑みながら、短い髪を耳にかけた。その耳朶には、テンがよくしているピアスが輝いていた。
「…まあ、もう、みんな知ってると思うけど。私、家庭環境ちょっと複雑で。あまり深くは話さないけどさ」
WW「…」
「小さい時から芸能活動してたから、学校でも浮いてるし。事務所でも敵作りやすいし。おまけに放り込まれたのはわけのわからない男ばっかりのグループで…」
YY「あははっ…」
HD「俺がAちゃんの立場だったら挫折してたかも…(笑)」
「ふふっ、そうでしょ？あたしほんとにやる気無かったっていうか、自信なくて。ダンスも下手だし…」
XJ「いやいや、そんなことない」
「…自分のいるべき場所はここなのかって、みんなと出会ってから…ううん、NCTに入れられてからずっと、ずっと葛藤してきたっていうのが本音。自分の死に場所すら無いっていうか。どこも自分の本来の居場所じゃないんだろうなっていう、そういう孤独感が、地味に…ずっと悩みだったのね」
いつになく真剣な、そして素のAを感じさせるような声色。ウィンウィンは兄として何か思うところがあるのか、感慨深げにその話を聞いている。テンをちらりと見てみると、Aを慰めるような優しい視線を向けながら、その話を静かに聞いていた。
僕はといえば…
…思い出していた。
Aの昔の姿。
いつ消えてしまうのか、壊れてしまうのか分からないような、そんな儚い横顔。懐疑と警戒が詰まったような視線。貼り付けたような笑顔。棘のある言葉たち。
「…私、すごいネガティブだし。ほんとはコンプレックスの塊だし。自分を綺麗だと思ったことなんて一度も無いし、ね」
TN「…」
「でも。…みんなに会って…みんなが居てくれたから…」
Aは顔を上げる。
その綺麗な瞳が少し潤んでいたような気がするのは…
…僕の勘違い、だったかな。
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Speranz71153907(プロフ) - NCT2020から加入した女の子(中国）とソンチャンの恋愛物語が読みたいです。01生まれの167cmラッパーで性格はサバサバしている感じでお願いしたいです。 (2022年11月20日 15時) (
レス) id: 1b68452dc0 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - 名無し26705号さん» お返事大変遅くなりました（ ; ; ）これからものんびり更新ですがぜひ見届けて頂けると幸いです、、、！ (2022年11月17日 17時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
名無し26705号(プロフ) - 更新楽しみにしてます（；＿；） (2022年10月11日 10時) (レス) id: a987a7fbf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年8月11日 15時
