Part.2卍 ページ10
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車を走らせた頃には、あたりはすっかり暗闇に包まれていた。私たちはというと、内蔵されたブルーライトの光に包まれていた。
「やっぱこの車死ぬほどダサい…車自体はいいやつなのに…」
と「このファーが邪魔すぎてイラッイラする」
「としみつにギャルは100年早いよ」
と「それ俺にもギャルにも失礼やん」
「ギャルにも?wてか、なんか迎えにきてもらってるはずなのに罰ゲーム受けてる気分だわ」
と「おい、それは完全に俺に失礼やろ」
話を聞いていると、どうやら私のお迎え当番の権利は、熾烈なジャンケン大会のすえに与えられたらしく。そんなに私の帰還を待ちわびてくれてたのかみんなは。よきですね。
「ありがとーとしくん♡」
と「次その呼び方したらお前アレだぞ」
「やめてそのDQNみたいな表現wてかりょうくんジャンケン負けたんだね、珍しい」
と「…は?いや俺が一人負けしたんだって」
「…は?負けたやつが当番?」
と「そりゃそうじゃん。こんなん自分から乗りたいやついねぇわ」
病も。
と「ていうかさ、お前なんであんな完全防備で東京行ったん?帽子とサングラスとマスクってw」
「日焼け対策に決まってんじゃん、紫外線はこわいよほんと」
やめろやめろ。東京で誰にも声かけられなかった悲劇また思い出すやんけ。病も。
と「畑仕事しとるおばあちゃんでもそんなに防備せんわ」
「するわ、畑仕事なめんな」
と「なめてねーわ。つか、だから東京で話しかけていいのか迷ってる子多かったらしいよ、結構」
「え!?マジ!?」
と「あんだけ顔隠されてたらそりゃ迷うだろ」
「え…うそ…やば、Twitterで謝っとこ」
やば。申し訳ないことしたな…でも良かった、知名度ゼロかと思ったマジで。別に自惚れてるわけではないんだけどさ。
てか、それがもし本当なら駅で声かけてきた子たちつよ。いや好きだけどね。さすが岡崎市民だ…
卍我等地元最強卍
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作者名:V | 作成日時:2018年9月6日 0時