Part.2 ページ22
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て「さぁ帰って来ました!」
地獄の企画もようやく終わりが見えてきた。
て「まずは僕たちから!ででん!」
と「うわ気持ち悪っ!ゴキブリおる!」
虫「一回全部出してみます?」
り「ボコボコにするよ?」
虫さんが頭悪いこと言うから全力でりょうくんに頷いておいた。
と「はい、僕らのチームは、どどん!」
て「うっわ!気持ち悪いのおるなぁちくしょー!」
【 あまりに気持ち悪いため、Aがスーパー無言タイムに突入 】
と「すげぇ山登ったんだけど、まぁおらん!」
て「この虫足やば…」
【 てつやは足無理です 】
て「毛虫ゲジゲジムカデだけは絶対ダメなの」
と「ゴキブリ手で捕まえるじゃんだって」
て「ゴキブリきもくないやん!」
と「きもいわ、てかあいつ離れすぎじゃね?w」
り「もっとこっちおいでよ」
静かに距離をとる私にむかって、小さく手招きするりょうくん。いまだかつて、こんなにキュンとしないこっちおいでがあっただろうか。いや、ない。絶対にだ。
虫「でもまぁ単純に、どっちのチームの虫がすげえかって言ったらこっちだよね」
と「…負けたよこれは」
【 というわけで、虫てつAは暫定ムシキングです 】
て「いつか県外、いや国外でも珍しい虫を取りたいですね。以上、ばいばいっ!」
【 ED 】
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【 おまけ 】
虫「さーて逃がそ」
と「すげぇ鳴くなこいつら…っお!?」
て「んあああ!逃げた!ゴキが逃げた!」
り「やば、A!そっち行った!」
「…っ、え?」
気付いた時にはもう遅い。そいつはありえないスピードで目の前まで飛んできた。
「……あ"ぁ"ぁ"ぁ"!」
必死に振りほどけば、意外にも簡単に離れていく黒い物体。
…いや、違う。よく見れば違う。そう、これは『そいつ』ではなく、『そいつのおもちゃ』だったのである。
見渡せばお腹を抱えて笑う4人組。おそろしいほどに誰も謝ってこない。
…そうですか。そっちがその気なら、ここは一発逆ドッキリでも仕掛けるしかないじゃない。
「ありえない、みんなだいっきらい…!」
勢いよく立ち上がり、固まったままの4人に背を向けカメラに小さくウインク。そしてそれを三脚から外して回収、撮影部屋から撤退。完璧である。
呼び止められてもフルシカト。どうせすぐにご機嫌とりにやってくるはず。
…その様子を隠し撮りして、媚びうま選手権とかいうタイトルで全部サブチャンにあげたろ。
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作者名:V | 作成日時:2018年9月6日 0時