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28' ページ28











気付いたら眠っていた夜から





朝になった





ベッドで寝ている私には





きっちり布団がかけられていて





少し離れたソファに





松村はジャケットをかけて寝ていた






そんな姿を見て、






申し訳なさを感じたが、







これが彼なりの優しさなんだって思うと






もっと心が痛くなる





私の視線に気が付いたのか






ゆっくりと目を開き






大きな欠伸をして









「 おはよ 」









昨日は何も無かった







そう言っているかのように






松村は私に笑いかけた






気まずさがあるのなんて嫌






そう思うのは一緒なんだなって思って





私も松村と同じように









『 おはよう 』









そう笑顔で返した









着々と進む仕事に






松村のことを考えている暇なんてなくて






クタクタの状態で 家へ帰った






エレベーターに乗ると






松村とエレベーターの中でのドキドキを思い出して






顔が火照ってしまう






早くお風呂入って寝よう






そう心に決めてエレベーターから出ると









「 最低 ッ ! ありえないんだけど ッ 」









女の怒鳴る声と、






鋭い音が響いた






声のする方を見ると、






樹が 女の人にハンドバッグで殴られていて






その場に立ち尽くして見入ってしまった






少し落ち着いたのか女の人は






私を見つけては、






少しアタフタとして






足速に通り過ぎていった









「 変なとこ見られちった 」









と、無理矢理笑顔を見せる樹






左頬には擦り傷があって






昨日のリナさんを思い出す






私は 樹に近寄って






頬の傷に少し触れると






痛がる顔をして私と目を合わせる









『 お揃いだね 』









と、私の左頬の擦り傷も見せて






笑ってみせる






すると、樹は切なそうに微笑んで






私の腰を引き寄せた






ふわっと香る樹の匂い






なんだか安心感があって






身体を預けてしまう





キツく回される腕に





今は慰めなきゃいけない






そう思って、






樹の背中に手を回した







すると、








急に身体が離れて






樹の部屋へ強引に腕を引かれる





玄関の壁に押し付けられ






腕を制される





樹の目付きが怖くなって





目も、腕も離すことが出来ない

29' ※→←27'



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設定タグ:SixTONES , 田中樹 , 松村北斗   
作品ジャンル:タレント
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作者名:shiii | 作者ホームページ:http://shinooooo  
作成日時:2019年2月25日 11時

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