53. 調査報告２ ページ3
LY ｢じゃあ、それぞれの証拠を掴む必要があるわけだ｣
CM ｢そうだな｣
TN ｢それと、社長の妻。つまり3人兄弟の母親は、今現在自宅近くの病院に入院してるそうです。昔から体が弱いらしく、入退院を繰り返してるんだとか。だから、会社のことはまったく知らないみたいです｣
A ｢口封じさえしておけば、奥さんに不倫や息子たちの問題を知られる心配がないってことか…｣
YE ｢それって、自分の妻を、母親を騙してるってことですよね？奥さんは、病気で大変だっていうのに…｣
TM ｢そういうことが平気でできる人達なんだよ、きっと。手当り次第に色々な人を食いものにして、いらなくなったら捨てて…。人を傷つけてるって自覚がないんだよ、そういう人達は｣
A ｢テミン…｣
KA ｢……｣
CM ｢テミン、外に出てろ｣
A・KA以外 『？』
TM ｢別に大丈夫だよ｣
CM ｢これは命令だ。会議の内容は後で伝える｣
TM ｢…外れてほしいの？僕に｣
CM ｢ " 今は " な｣
TM ｢…ふーん、そう。分かった｣
ガチャ バタン
『……』
CM ｢ヒョヨン、続きを｣
HY ｢あ、うん。…この間の会食で、あの会社は元々母方の祖父が始めた会社だって部長が言ってたでしょ？現社長であるあの人は、元々普通の社員だったらしいわ。だけど先代に気にいられて、社長の席を与える代わりに、体が弱く嫁入りが困難な娘と婚約させられた。言わば、政略結婚ね｣
HY ｢でも当時、彼には付き合ってる彼女がいた。突然婚約が決まって、強制的に別れさせられたみたいだけど、お互いにまだ未練があったはずよ。
だからでしょうね…
秘書として元カノを雇って、妻に内緒で関係を続けてるのは｣
『！！』
YE ｢え、不倫してる秘書って…元カノのことだったんですか？｣
TE ｢息子達の言うことを聞いてでも、守りたかったもの。
…それだけ好きってことですよね、多分｣
HY ｢そうね…。先代には逆らえない、でも彼女といたい。彼のその気持ちが、今の状況を作ってしまっているのかもしれないわ｣
CM ｢すべての始まりは政略結婚…か。秘書として元カノを雇ったというのは、いつ頃の話だ？｣
HY ｢9年前よ｣
HD ｢そんなに長い間、不倫関係を続けてるってことですか？｣
HY ｢最初は耐えてたみたいよ。でもやっぱり、ダメだった。社長と秘書なら、2人きりになることも多いだろうし、話す機会はいくらでもあったはず｣
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作者名：NATZU | 作成日時：2021年10月1日 2時
