68. 父親という存在 ページ20
A ｢認めない。私は、父親だなんて絶対認めないから。お母さん裏切るような、そんな薄情な人の娘になった覚えはないし、そもそも父親なんて最初からいない｣
BoA ｢……｣
A ｢一生会う気はないって、その人に伝えといて｣
そう言うと、私は部屋を出た
BoA ｢あ、A！はぁ…｣
家にいるのも気まずくて、そのまま飛び出してきたけど…
A ｢行く当てもないし、お金もない。はぁ…｣
手持ちにあるのはスマホだけ。思わずため息が出た
そうなれば行く場所は一つしかなく、
ガチャ
TM ｢いらっしゃいま、せ。｣
A ｢あ、またバイトしてるの？｣
TM ｢うん、まぁ。てか、どうした？｣
A ｢何が？｣
TM ｢今日休みでしょ｣
A ｢なに、休みだと来ちゃだめなの？｣
TM ｢別にそうは言ってない。ただ、珍しいから｣
A ｢…テミンに用はないよ。寝にきただけ｣
TM ｢は？寝るって…｣
A ｢じゃあ、おやすみ｣
TM ｢いや、ちょっ！ 店長 ｢テミン〜｣
TM ｢あ…ったく。は、はーい！｣
テミンをスルーして、2階に向かう
用はない。とか、ちょっと言い方キツかったかな？
テミンのことだから、きっと何かあるって気づいた思う
でも今は、話す気分にはなれなくて…
あんなキツい言い方になってしまった
扉を開けて、階段を上がると
A ｢あれ、オッパ1人？｣
チャンミンオッパが一人仕事をしていた
CM ｢お、Aか。あぁ、今はみんな出払ってて俺1人だ｣
A ｢ふーん…そっか！｣
CM ｢なにか、忘れ物か？｣
A ｢あー、いや。そういうんじゃないけど…｣
CM ｢？｣
A ｢暇だったからさ、仕事しようと思って！｣
CM ｢…そうか｣
A ｢なにか手伝うことある？｣
CM ｢あー…じゃあ、先週あった依頼覚えてる？｣
A ｢確か、1日でいいから自分の身代わりになってほしいっていう依頼だったよね？｣
CM ｢そう。その報告書がまだだから、まとめといてくれ｣
A ｢分かった！｣
ー報告書ー
・依頼内容 一日だけ、依頼者の身代わりを務めること。
・依頼理由 実家から父親が連れ戻しにく、
A ｢父親…｣
思わず、文字を打つ手が止まる
CM ｢ん？なにか言ったか？｣
A ｢あ、ううん。なんでもない｣
さっきのことを、ふと思い出した
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作者名：NATZU | 作成日時：2021年10月1日 2時
