夏の魔法３

１７ ページ37

「ほんまや。
流星、やっぱあほやな。
俺よりひどいわ。
俺は流石に小瀧には妬かへん」


「やっぱって失礼やで」


「とも。
小瀧と流星に当てられて、
寂しなって、
一人でこんなんしてたん？」


「ちゃう！
そんなんちゃうも、・・・」


「当たりやな？
とも、寂しなったら、ちゃんと俺を呼び？
まあ、俺はともにベタ惚れやから、
寂しい気持ちになんかなる必要もないねんけどな」


「だいは、寂しくないん？」


「ん、寂しないで？
会いたい時は会いたい言えるから。
それに、ともは俺にベタ惚れやしな！」


「自惚れ屋やな」


「そら、こんな場面見てんもん。
自惚れもする、」


バシッと頭叩いてやった。


「とも。も、お喋りやめよか？」


「うん？」


「とも、準備、してくれたんやろ？」


「・・・っ！！！」


違和感しかなかったし、
準備が出来てるのかは不明やけど・・・


「今日は最後までいきたい。
とものこと抱いてもええ？」


「う、ん。
構造的に出来へんかもやけど」


「出来るから！
そこは安心して俺に任せとき？
ともはほんまおもろい子やわ」


「なんもおもんない！
俺、真剣に悩んでてんから！」


「もお、可愛い過ぎ。
俺のことどんだけ惚れさせたら、
気ぃ済むん？」


だいが、愛おしそうに目を細めて、
俺を見つめながら、俺の髪を梳いてる。

これされるん、好き。


愛されてるって、実感するねん。


「だいに、ずっと好きでおって欲しい」


「好きでおるよ。
俺の未来全部、ともにあげる」


いつか、その言葉が嘘になっても。

責めたりしいひんよ？


今この瞬間は、
だいは本気やって伝わるから。


「あ、疑ってんな？
本気やで？
とものこと、
一生想い続ける自信あるで」


「嬉し」


だいが俺の頬を手のひらで包み込む。

それに導かれるように、目を閉じた。


どちらからともなく惹かれ合って、重なる唇。


被ってた毛布を落とされて、
着てたワイシャツもボタンを外されて、
はだけられた。


繊細な指先が、
偶然肌に当たるだけで、
期待で、息が上がる。


一人じゃ、何も感じられへんかったのに・・・


「ともはほんまえっちな子やな。
まさに理想の彼女やな」

１８→←１６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す