夏の魔法３

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高校ん時は、
俺がキスした事あるって知っただけで、
あんなに、びびってたくせに・・・


いつの間にか、
俺よりずっと経験値高い大人の男になってる。


悔しいけど、
慣れた仕草に、
どうしようもないぐらいドキドキしてまうねん。


キスしながら、

ひっかけてたワイシャツ落とされて、
背中を撫でられる。


そんだけで膝がガクガクしてきた俺に、

だいは満足そうに、
唇歪めて、笑う。


「ほんま、感じやすい。
えろい子やな、ともは」


「ちゃう、もん、」


「違わんやろ？
もう立ってられへんくせに」


「やって、だいが、」


「俺が？」


「だいがやらしいキスするからやもん。
耳にはせんとって」


「なあ、それさ、
俺が煽られるって、
分かっててやってんの？」


「なんが？」


意味分かれへんから聞き返したのに。


「なんでも。
耳にキスしてって？」


「違、反対、耳は嫌やの」


「おねだり上手やねんから。
ほんま、ともはあざとい子や」


「違う、違うもん」


嫌々しても、だいには通じひん。


「素直なれるように、
お仕置きせなあかんな」


頬を包み込まれて、
甘い甘いキスされて。


これがお仕置きなら、
ずっとしてて欲しい。


ふわっと夢見心地なる。


優しいキスは、
首筋から耳たぶに移って、

少しずつ、湿度を増す。


頭がぼんやりしてきて・・・

崩れ落ちそう。


「はあっ、あ、やめて」


だいの手がベルトに手がかかった。


残ってた理性で、
その手を、自分の手で押さえて制止する。


羞恥心に泣きたくなる。


「とも、えっちな子やから、
我慢出来へんやろ？」


「ここは嫌や。
ベッドがええの・・・」


だいが、少し意地悪に笑った。


昨夜もそうやってん。


俺がちゃんと言うまで、
何もしてくれへん。



「とも。おねだりしてみ？」


「だい。
とものこと、ベッドに連れてって」


「連れてくだけでええの？」


「嫌や。
だいと、いやらしいこと、いっぱいしたい」


「ええ子」


俺の知ってる、
恋焦がれてきた、


『重岡大毅』


とは別な人みたいやのに。


どうして、こんなに胸が高鳴ってるんやろう。


好き。

大好き。

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