夏の魔法３

夏の魔法。おまけ。１ ページ3

赤side


窒息するかも。

いや、もう、呼吸困難なりかけ。


なんでかって？


理由なんか一個しかないやん！


神ちゃんが、

可愛いて、
可愛い過ぎて、
可愛い過ぎるから！！！


はー、なんでこないに可愛ええねんっ。


誰か、理由を教えてくれっ。
　


地元での夏祭りの夜、
俺の気持ち、全部伝えた後、


神ちゃんからの告白、
待ってる言うたものの、

不安で不安でたまらんかった。


流星のとこ戻りたくなるかもやし、

そうやなくても、

俺に幻滅するかもやし。


ほら俺って、

幻滅される理由、
山程あってまうやん？


押して押して押しまくったら、

あとは一旦引けって、

淳太と照史が言うから。


半信半疑やってんけど、

俺よりは恋愛偏差値高い二人やし、

一応、信じて、実行してみとってん。


ほんまは、会う度、


好きやーって、


言いそうやってんけどな。


いや、それも無理やったかも。


とりあえず、神ちゃんと会うと、照れるし。



会社の周年パーティーの帰り。


神ちゃん、二次会来てなくてさ。


仕事残してるから、
会社に戻る言うてたって、

照史に聞いて。


俺も、慌てて戻ってん。


もう待ちきられへんから、

もう一回、告ってもええかなって、
悩んでたとこに。


まさかのまさかやで？


神ちゃんからの愛の告白が来るとは！


愛おし過ぎて、堪えきれずにキスして、
抱きしめてっていう。


心臓、何個あっても足りひん状況。


「しげ、苦しい」


あんまり、ぎゅっとしてたせいか、

椅子に座ったまんまの神ちゃんから苦情が来た。


「ごめん。
俺、バカ力で」


ちょっとだけ力緩めたら、

俺をじっと見上げてる神ちゃんと目が合って。


自分の頬に血液が全集中してく音が聞こえたわ。


神ちゃんも耳まで真っ赤。


色白さんやから、めっちゃ分かりやすいねん。


あまりの可愛いらしさに、


「あかん、もう一回、ぎゅってさせて」


気付いたら口走ってて。


ぎゅってしたい言うたくせに、

キスまでしてたわ。


「しげ、ここ職場」


「やから？」


「勤務外でもあかん」


「なんでやねん。
神ちゃんかって嬉しいくせに」


「上司命令やで」

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