５ ページ27
康二に、がばっと布団剥がされて、
ぼんやり目を開ける。
眩しい光で、思わず、顔しかめた。
まだ、頭働かへん。
「うげっ！お前らっ！
何やってんねんっ！男同士でっ！」
「うわあ、嘘やろ。
冗談きっつー。
俺ら隣におんのに、
何しとんねん！」
あまりのうるさい声に目が覚めてきて。
はたっと見てみたら、
浴衣はだけだ半裸の神ちゃんが、
俺にしがみついてる。
俺もなんなら、寝乱れて半裸。
「あほっ！
お前らのエアコンの設定温度が北極やから、
こんななってん！
神ちゃんに湯たんぽ代わりにされた」
「なんやー！びびったわ」
「ま、冗談やけどな」
「にしても、神ちゃん、起きひんやん」
俺の腕の中で、いまだ、丸まって眠ってる。
「神ちゃん、朝弱いねん」
可愛ええよな、そういうとこも。
二人はさっさと着替えて、
先に食堂行くって出てった。
「神ちゃん、神ちゃん、朝やで？」
ふわふわのほっぺた、つんつんしてやったら。
やっと、半分、目を開けた。
神ちゃんの寝起きの顔。
やば・・・
無防備とはこのこと。
「しげ？にゃにい？」
「何もなんも。朝。
重いからどいて下さい」
俺に身体絡めまくってんねんもん。
「朝？」
「そう朝。
合宿の朝。
朝ごはんやって」
「合宿！」
神ちゃんが覚醒した。
そんでさ、今の状況を把握した途端。
ガバッと俺から離れてん。
とんでもない早技やった。
夏布団、被って、顔隠して・・・
「ごめん。俺・・・寝ぼけて」
聞いた事ないような、
震える声で言うねん。
「ほんまやで？
寝ぼけてさー、
神ちゃん一体どんな夢見とってん！」
「俺、なんか変な事した？」
最初はからかうつもりやってん。
俺のファーストキス奪いよってー！言うて。
やのに、神ちゃんが泣きそうやから。
なんか言われへんなってしもて。
「別になんも。
寝相悪くて転がってきて。
めっちゃ重かった・・・」
「ごめんな？」
「ええって！
朝ごはん行こうや！」
「うん・・・」
ちょっとだけ見えた、神ちゃんの耳、
真っ赤っかで・・・
けど俺は、何も見んかった事にした。
神ちゃんの親友でおりたい。
俺の願いはそれだけやから・・・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 342人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てんよ(プロフ) - なかなか素直になれない緑くん(^^;)でも昔受け入れてもらえなかったっていう気持ちもわかるし難しいところですよね…。青くんもなかなか強敵ですが、私はしげくんを応援してますよ〜！笑 (2021年7月8日 4時) (
レス) id: aa8042bdaf (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 今日もたくさんのずきゅんありがとうございます(//∇//)普段はかみしげバンザイ＼(^o^)／な私ですが、今回の流星くんがいい男すぎて心臓が高鳴ってますwwこれからの展開もとっても楽しみ(*≧▽≦)負けるなしげちゃんーっ！！笑 (2021年6月28日 19時) (レス) id: e664c2a79d (このIDを非表示/違反報告)
てんよ(プロフ) - 新作おめでとうございます！夏の太陽と冷たい水が青春すぎて既に胸があわあわしています〜(//∇//) 濡れたシャツとかもう…笑 続きも楽しみにしています！！ (2021年6月26日 21時) (レス) id: aa8042bdaf (このIDを非表示/違反報告)
siman(プロフ) - 新作楽しみにしていました！おめでとうございます！社会人設定、私的にはリアル感もありいいですっ！クールな神ちゃんがどう変わっていくのかな〜と妄想しつつ、毎日更新を楽しみにしていますっ！！ (2021年6月25日 13時) (レス) id: ee8c46c09c (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 新作おめでとうございます♪とっても楽しみにしてましたーっ(*≧▽≦)初っ端から胸がぎゅぅっとなってますが、今回も心臓足りるかな私、、笑 これからも楽しみにしていますっ(//∇//) (2021年6月25日 10時) (レス) id: e664c2a79d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fool
| 作成日時：2021年6月24日 20時
