【池沢佳主馬】夏の戦争ともうひとつの恋【短編】

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〜Aside〜


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佳主馬「何あのテクニック…あんなん持ってたの」

A「腕、磨かなかったわけないじゃん」

佳主馬「全然追い付けた気がしないんだけど」

A「何、そんなんで拗ねてんの？」

佳主馬「拗ねてるとかじゃねーよ//」


３年ぶりに会った佳主馬は相変わらず華奢だったけど、少し大きくなってた。


この家のお祖母さんの誕生日パーティー兼葬儀が終わった夜の縁側で、

二人で並んで座って話した。


ここの夕飯どきっていつもお祭り騒ぎみたいだな。


佳主馬「ＯＺ、やってないわけ」

A「うん。一応、使い捨てアカウント持ってたけど」

佳主馬「使い捨てなんて一応で持つものじゃないし」


ため息をつかれる。

癖だから、しかたないじゃん。


少し間をおいて、佳主馬にしてはためらいがちに、


佳主馬「やんなかったのって、キングカズマと接触したくなかったから？」

A「……うん。だって私勝っちゃうし」
佳主馬「腹立つ。でも勝たれたら俺、Aだって気付いてた」

A「…私ずっと知ってたよ。キングカズマが佳主馬だって」


全部覚えてたんだ。

戦い方の癖。

必殺技の使いどころ。


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A「忘れられなかったんだー…馬鹿だよね」


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行き先も教えなかったっていうのにね。


佳主馬「…//」


照れるとこも変わってないな。

可愛いなぁ、佳主馬は。


佳主馬「あのさぁ…//」

A「？」


自分の膝の間に頭を埋めて、赤くなった顔を隠すように佳主馬が言う。


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佳主馬「俺もずっと忘れらんなかったって言ったら…どう思う？//」


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