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発症二十九話 ページ30

「やらかしてしまった…」









あの中原幹部を呼び出しを食らう程怒らせたのだ、自分が相当な事をやらかしたに違いない。
そう自分を責める。









何時もは早く帰りてーと、時間が早く進む事を願うばかりだったが、今日はやけに時間の進みが早い。









「あ、あの…」









「あ、はい、何でしょう。」









考え過ぎて気配すら気づかなかった。ばっと振り替えると金髪をまとめた女性が困った表情で此方を見ている。









「先程から顔色が優れていないよいですが…大丈夫ですか?」









嗚呼、









今だけ…いや、この人が天使に見えた。









「ぐぅっ…よくぞお気づきになられました…」









「えっ?」









壁にもたれ掛かると女性はアワアワと私の肩に手をのせる。









「本当にどうしたんですか…」









「中原幹部に呼び出しを食らいました。」









「え」









「助けて下さい。」









聞こえるだろうか、この助けを求める心の声が。









──────────────









「すいません、少し気が参っていて…」









「コーヒーを淹れるくらい大した事ではありませんよ。」









コーヒーを淹れてくれた彼女は樋口一葉と言った、遊撃舞台の副隊長だそう。









「中原幹部に呼び出されたと…」









「…休日の最後くらいにマフィアに来たんです。書類を取りに。多分それなんではと思ったのですよ。…違いますかね?」









哀れな私の悩みを聞いてくれる樋口さんは優しい。優し過ぎて心がけ痛い。
真剣に聞き入れてくれるし、何より励ましてくれる。









「そうですね…書類の最終日ギリギリに取りに行った事に中原幹部はお怒りなのでしょうか…しかしそんな事では怒る方ではないかと…」









コーヒーを両手で持ち、少し飲み乍樋口さんは言う。








明確な考えだ。確かに今までいたのは少しではあったが、あの人は心が広い。書類を忘れた〜とかでも少し怒って許してくれそうな感じだ。









ならばなにに…









「あ、」









「?どうかしましたか。」









急に樋口さんが思い付いたと言わんばかりの顔で私をみてくる。それも少しニヤつき乍。









「もしかして、なんですけど…









告白、なのでは?」









爆弾が落ちた。

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natumityun - 呉羽さん» そっ、そんな事言われたら心臓が大爆発してしまいますよ!!嬉しいです!ありがとうございます! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 2b27f4e448 (このIDを非表示/違反報告)
呉羽 - え、ヤバ…神様ですか…うん神様だ!頑張ってください!! (2019年8月20日 23時) (レス) id: fe45e00a90 (このIDを非表示/違反報告)
natumityun - 桜咲月菜さん» 有り難う御座います!嬉しい過ぎて大爆発しちゃいますよ! (2019年8月9日 16時) (レス) id: 2b27f4e448 (このIDを非表示/違反報告)
桜咲月菜 - 神、好き (2019年7月19日 19時) (レス) id: 1276fff981 (このIDを非表示/違反報告)
natumityun - 麦ちゃん さん» お褒めのお言葉と、励ましのお言葉有り難う御座います!面白いと言ってらっしゃるお方がいて大変嬉しいです!有り難う御座いました! (2019年4月19日 21時) (レス) id: 2b27f4e448 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:natumityun | 作成日時:2019年3月2日 23時

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