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学食につくと、大我が何人かの先生と食堂でご飯の準備をしていた。
彼は私を見つけるなり、手招きをして、こっち、と呼び出す。
私は周りにばれないようにそっと近くまで行くと、
大我「授業どうだった??」
と、小声で私に聞く。
『聞いてよ、しんちゃんに補講させられるの…』
すると、彼は目を飛び出して、え?!って大きな声で言う。
その声に反応して何人かがこっちを見る。
『ちょっ、声大きい…』
大我「ごめんごめん、え、でもなんで。あんなにA勉強頑張ってたし、俺は全然セーフだと思ってたのに」
すると、何点だったの?と聞く。
……流石に、16点でしたとは言えない。
大我に怒られそうで怖い。←
『……それ、聞く?』
大我「当たり前でしょ」
『……その、ちょっと、問題が難しくて』
大我「…で?」
『……16点』
大我「あっ、20問中?すごいじゃん」
彼は嫌がらせなのか、気を使ってくれてるのか、本当にばかなのか、よく分からない。
20問中16点で補講なわけあるか。
『いや、……その、50点満点中』
すると、目を見開く。
大我「……どうしちゃったの、」
いや、私が聞きたいよ。
自分で言うのもあれだけど、この夏期講習で毎日塾に通って、大我にしごかれて、少しは成長したと思っていた。
…なのに、なんだこの落差は。
大我「待って、その補講さ、A1人なわけじゃないよね?」
『うん、あと2人いるよ』
大我「だよね、Aだけだったらセクハラで起訴してやろうと思った」←
『そんな変なことはしないわ 笑』
大我「いやー、ああ見えて、慎太郎変態だから」←
『変態とかの前に、しんちゃんに興味無い 笑』
大我「それ聞いてホッとした。……じゃなくて、じゃあ今日のレク出れないの?」
補講がある生徒は、夜ご飯のあとに行われるレクの時間から補講が始まるため、レクに参加できない。
私は悲しく頷く。
大我「え〜今日は皆と手持ち花火するのに」
『えっ、いいな…私もやりたい』
大我「だーめ。ちゃんと勉強でしょ?…でも、慎太郎何するかわかんないな」←
『えっ』
大我「変なことされたらすぐ俺に連絡するんだよ!」
しんちゃんの悪者扱いが絶えない私達だった。
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りこ - すごい面白いです!また交換していただけると嬉しいです (2020年4月27日 9時) (レス) id: 4d62ada711 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2019年9月7日 0時) (レス) id: dc867d738f (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん。 - とても、面白いです。更新待ってます。 (2019年8月4日 8時) (レス) id: 94770c9e14 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん。(プロフ) - annintamtamさん» コメントありがとうございます!今後も楽しんでいただけるように頑張ります!!! (2019年7月20日 11時) (レス) id: c0f86098d8 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん。(プロフ) - ゆなさん» コメントありがとうございます!大好きだなんて、嬉しくてにやにやしちゃいますっ笑 頑張りますので応援よろしくお願いします♪ (2019年7月20日 11時) (レス) id: c0f86098d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつみかん00 | 作成日時:2019年7月6日 19時