私たちの秘密事。２

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授業始まる10分前。







私はゆっくりと立ち上がって、教室まで向かう。







まだ、いきなり立つと頭痛がひどくなってしまうから、ゆっくりと立ち上がるようにしている。







これじゃ、きっと今日のレクは出れないかな…。









そんな思いで、教室のドアを開ける。








すると、クラスの子達が私を心配してくれていた。








「あっ、Aちゃん大丈夫？」



「先生から聞いたけど、入院してたんだよね？」



「あんまり無理しないでね」








クラスメイトの暖かさに心がじん、とする。









『みんな、ありがとう』









「今日は先生の前の席に座ったら？」






クラスメイトの一言で、みんな私のことを気使ってくれて、前の席に案内してくれる。







『あっ、ありがとう 笑 …今日の先生って誰なの？』








優しい先生ならまだしも、これで怖い先生だったら最悪だ。






それなら、一番後ろの席で全然構わない。←









「今日は、京本先生だよ！」









Aちゃんの担当先生だから、安心だね！って隣の子が話しかける。







……よりによって、大我が担当だなんて。







神様は私にいじわるをしているのか。









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ガラガラ







大我「授業はじめ…っ、A、」







勢いよく空いたドアに入ってきた大我は、1番前の席に座っている私を見て驚く。





そのまま立ち尽くしていたけれど、我に返ったのか私に向かって歩いてくる。









大我「…っ、もう退院できたの？…てか、授業でて大丈夫なの？あ、ご飯は食べれた？」








私は一気に聞かれた質問を咄嗟に忘れてしまい、とりあえず軽く頷いてみる。









大我「そっか。頭痛とかは大丈夫？」







…久しぶりに、大我がこんなに心配してくれていたんだってことが実感できて、どこか嬉しくなる。







私の好きな大我、そのままだった。








『まだ、ちょっと頭痛はする』







大我「病み上がりなんだから、無理しちゃ駄目だよ。具合悪くなったらすぐ言ってね。あと、これあげる」







すると、大我はポケットから大量の飴を出してくれた。






ポケットサイズではないほどの量で、きっとこんな食べれない。






でもその優しさが嬉しかった。









「は、ずる！俺にも飴くれよ！」





大我「うるさい」←






そう言うと彼は授業を始める。








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