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──同僚達には悪いが、俺は一足先に地獄から抜けさせてもらうぜ……。
そんな事を思いながら家族に連絡を入れてもらったりしていると眠たくなってきた。
｢疲れただろ。俺は一旦名古屋帰るから、ゆっくり休んどけ｣
｢うん、そうするわ……｣
｢こっちからも連絡入れるけど、お前もこまめに連絡入れろよ？ それから、退院日決まったらそれも連絡入れる事。どうせ引っ越しの準備とか1人じゃ出来んだろ？｣
｢まぁ……そうだなぁ。身体がどんな状態か分からんしな。後遺症は残らんらしいけど｣
そこで話は終わり、ベッド横の椅子から立ち上がり帰ろうとする兄を引きとめる。
｢兄ちゃん、あんまり無理してこっち来んとっていいからな？大阪と名古屋って別に近くないし｣
｢そうは言ってもお前当分好きには動けないんだし、どうせ頼る友人とかこっちに居ないだろ｣
図星を突かれ言葉に詰まる。
｢ほらな？ ほら優しいお兄ちゃんに何か言う事は？｣
｢俺の家に行ってiPadとペン取ってきて｣
｢いや感謝の言葉を述べろや｣
｢んふふっありがとう優しいお兄ちゃん。iPadよろしく｣
兄使いが荒いな〜なんてぶつくさ文句を言いながら出ていく兄を見送りながら眠りに落ちた。
結局その後も着替えだ何だと2回は名古屋から兄を呼び寄せたし呼ばなくても3回来た。
そして冒頭に戻る。
荷物や家具を運び込んだトラックを見送ると、昼過ぎまで時間をつぶす為に適当にファミレスへ向かう。
引っ越し先の鍵は業者に渡してあるので、着き次第勝手に運び込んでもらう手筈だ。
家具なんかはどこに置くんだというところだが、ここはお得意のイラストを使い家の間取図にシャカシャカと描き込んだものを渡してその通りにとお願いしておいた。
引っ越し先は入院中に先に探していた。
防音完備の完璧なゲーミングルームを作る為に家賃はしっかり弾んだ。
元々社畜時代に使えずに貯め込まれたこの歳にしては膨大な貯金があるし、チャンネルや動画からの収益もあるから暫く働けなくともどうにかなるだろうと、まあ大分楽観視はしている。
それに、働き先も当てがある。
実は入院中に同じ大部屋の隣の患者と仲良くなったのだが、その人はなんと喫茶店のオーナーをしているのだそう。
奥さんと2人で切り盛りしてきたが、過労で倒れてこうして入院してしまったので1人従業員を雇おうと考えていたらしい。
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ヘーゼルナッツ先輩(プロフ) - くずをさん» くずをさん初めまして！コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです。励みになります。次の更新ごろにはknさん出るんでもう暫くお待ち下さい……！ (2020年3月23日 6時) (
レス) id: afa2b77f18 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 好きです！もっと評価されるべき！次の更新待ってます！ (2020年3月22日 22時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
ヘーゼルナッツ先輩(プロフ) - むむさん» むむさん初めまして！コメントありがとうございます。物凄く元気が出ました。もう間もなく更新致しますのでもう暫くお待ち頂けると嬉しいです！ (2020年3月16日 16時) (レス) id: a2d6eb8699 (このIDを非表示/違反報告)
むむ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。文章がとても丁寧で彼が出てくるまで全然読めるな…私も全然読むな…という感じなのでコメントさせて頂きました…(？)更新楽しみにしています…！ (2020年3月15日 15時) (レス) id: 30887f6f4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヘーゼルナッツ先輩 | 作成日時：2020年3月10日 22時
