後日談 ページ36
「わりーな雪乃!無理させちまって」
「ほんとにね...垂れ幕の中で新一くんの推理を聞く私の身にもなってほしい」
なんとか無事に脱出でき、夜景を見ながら快斗と話す。実際新一くんがビルに入ってきたときは冗談抜きで終わったかと思った
「サーストンの三原則に挑戦したのはやりすぎだったか...でもあいつの顔...ショーとしちゃ成功ってことにしとくか」
ニシシって呑気に快斗は笑うが此方としては不安しかない
「でも最後...明らかにキッドの仲間は女ってバレたよ...」
「ん〜?問題ねーだろ。マスクはしてたから顔バレはしてないし」
それにジイちゃんもいるしな〜と先程から快斗は明るく言うがそれに反して私の心は暗くなる一方
「寺井さんなら...」
「ん?」
「寺井さんならきっとこんな失敗しなかった...」
いつも快斗に甘えてばっかりで助けてもらってる自分が惨めに思える。シワになってしまうのは理解してるがそれでもキッドのシャツを強く握ってしまう。
はぁ〜とため息をついた快斗の顔を見るのが怖く視線を下げると急にハンググライダーで旋回してきて落ちないようにと快斗の首元に抱きつくようにして慌てて腕を回す
「バーロー!んなこと気にすんな!オメェがいる事で助かってることもたくさんあるんだよ。それとも、俺の雪乃ちゃんは女だとバレたくらいで仕事ができなくなるのか?」
「ッ!冗談!」
悪戯っ子のように笑う快斗に私の顔にも自然と笑顔が戻ってきた
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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年5月5日 1時