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コナンくんはトリックのタネを仕掛けた跡を見つけたと話すと園子に反対のビルに違う傷がないか使用人さんに確認してほしいと頼み、電話をすると案の定そのビルにも新しい引っかき傷があったようだ


ほんとに油断も隙もない...彼の好奇心旺盛というか幅広い視野にはいつも驚かされる



「(いくら俺があの時キッドにしか目がいかなかったからと言ってこんな目立つ傷を見逃したとは考えにくい。昨日この傷の位置にいたのは雪乃だ...)」


キッドは雪乃の事をどうやら特別視してるらしいが....まさかなとコナンくんが此方をジッと見てたことにも気付かず私は何の傷かを話し合う園子たちを静観する


園子が立体映像を映し出す機会を取り付けた跡だと言ったが小五郎のおじさんがすぐに否定する


「いいか、人間っていうのはなァ、そんな物あるわけないと思い込むと、たとえそこにあったとしても先入観で見えなくなっちまうんだよ」


「それで?何なのそんな物って...」


蘭と園子が緊張した眼差しで見るとおじさんは人差し指を立てて自信満々に答える


「バカでかい硬質ガラスだ!それをビルの間にかけて、キッドはその上を歩いたんだよ!中森警部が気付かなかったのはまさかガラスが乗ってるなんて思わなかったから!」



相変わらずのとんでも推理にもはや安心感を覚える。さすがのキッドもこのヘボ探偵には変装出来ないだろうな



推理はほどほどに私たちは先程と同じようにタブレットで次郎吉さんのインタビューを見ていた


「予告の時間まであと1時間ですが、キッド対策は万全なんでしょうか!?」


「ふん!昨夜はチンケなマジックショーがあったようじゃが、今夜は儂が皆さんにお観せしよう。ハリウッド映画顔負けの、大捕り物劇をな!!」


「では自信がおありで...」



「何なら、警察に引き渡す前にあんたんトコのTVに出演させてやってもよいぞ〜!彼奴の泣きっ面の全国放送じゃ!」


アッアッアッという独特な笑い声を出す次郎吉さん...基次郎吉さんに変装した快斗を呆れて目で見てた

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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年5月5日 1時

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