[ONE PIECE] ４つのキセキ -5-

No.188 ページ24

プルプルプル──



ｿﾞﾛ「Aー、電伝虫鳴ってんぞー」


貴「えー？」



迫り来るルフィの腕を掴み、背負い投げの要領で背中から甲板に叩き付けてから、急いで自分の荷物の元まで駆けた。


カバンから電伝虫を取り出して、受話器を取る。




ｲｽｶ『遅ぇぞ、何回コールさせる気だ』


わっ…、イスカ…!?


ﾙﾌｨ「A、誰だ？」




…ここで話すのはマズイか。


ルフィ達に向けて、片手で「ごめん」と伝えると、電伝虫を抱えて、小走りで甲板の奥…声の届かない距離まで移動した。





ｲｽｶ『誰か側にいんのか？』


貴「あー、ちょっと…ね。
移動したから大丈夫。
どうしたの？」


ｲｽｶ『オレらもう着くんだけど、
そっちはどうだ？』



貴「え!? もう着くの？
早くない？」


二人共、任務中だって聞いたのに。




ｲｽｶ『とっくに済んだよ、んなもん』


さすが、仕事がお早い…。




貴「あー、ごめん。
色々あって、ちょっと寄り道してるんだ。
あと4、5日あれば、着くと思うんだけど…」


ｲｽｶ『まーた厄介事引き受けたんだろ…。
わかった、着いたら連絡しろよ』



貴｢ホントごめんね。
なるべく急ぐから、それまでは二人に任せるよ」


ｲｽｶ『おー』





…さて、いつまでものんびりしてられないか。

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