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「進路、かぁ・・。」
中3の秋、学校で配られた進路調査の紙をみながら、そう呟く。
特に行きたいっていう高校がなかったため、正直悩んでいた。
悩み疲れ、まぁ別に提出期限最終日に出せばいいや
そう思い、家にある適当な雑誌を広げる。
しかし、たまたま開いたその雑誌のページには、思いがけない人が載っていた。
「え、この御幸一也って人、もしかして、あの御幸くん・・・?」
私がたまたま開いた雑誌は、高校野球ものだった。
そのページには、小学生のとき出会い、再会を約束したひとつ年上の御幸一也が載っていた。
私はびっくりして、思わずある人に電話をかける
『もしもし。A久しぶりね。いきなりどーしたの?』
「あ、瑠衣!?あのさ、ちょっと聞きたいことあって・・!」
『ん、なに?』
この子の名前は、藤沢瑠衣。
東京に住んでいた頃の、一番の親友。
私が小学生のとき、親の転勤で福岡に引っ越したあとも、たまに連絡を取り合っている。
「さっき、たまたまみた雑誌に御幸くんが載っていてね、それで私、決めたの。
高校どこにするか悩んでいたけど、
御幸くんに会いに、東京に戻って青道に行く!」
『なるほどね。
私も青道行こうと思っていたから、ちょうどいいわね。協力してあげる。
でも、その前に、ちゃんと親を説得することろから始めなよ』
「うん、わかってる!瑠衣、ありがとう!」
その数時間後
親に、どうしても行きたい高校が東京にあるから、
一人で東京に戻って、実家で一人暮らしする。
そう伝えると、
親友の瑠衣と今も仲いいなら、なにかあったとき大丈夫だろう
ということで許可がおりた。
こうして目指す高校が決まったため、私は受験勉強に励んだ。
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作者名:志乃 | 作成日時:2017年7月12日 0時