本日ハ雲天ナリ･･･121 ページ27
sideA
＿＿＿｢･･･俺を･･･手入れしてくれないか。｣
･･････
『･･･私で良ければ･･･。』
交渉成立、というわけだ。
私はそっと大倶利伽羅さんの手を握る。
何処かから風が吹き、大倶利伽羅さんに光が流れ込む。
その時、スパン！と音をたてて、襖が開く。
＿＿＿＿
･･･
鶴丸｢･･････何をしてるんだ、君。｣
喉元に当てられた刃が冷たい。
『･･･見ての通り、手入れをしているんです。』
私も負けじと、その刀を無視する。
今はこっちの方が大事だ。
鶴丸｢･･･勝手に俺たちに関わるなと、手入れは不要だと言ったはずだが･･･？｣
ぐ、と刀に力が込められ、私の首に少し切り傷ができた。
ピリッとした痛みとともに、温かい液体が首をつたう感覚。
しかし、そんなのもお構い無しで私は作業を進める。
鶴丸｢･･･！｣
それに気づいた大倶利伽羅さんが、鶴丸さんに顔を向けた。
伽羅｢･･･っ･･･！
･････違う･･･んだ、鶴丸･･･。
俺が･･･
･････俺が、･･･頼んだんだ。｣
鶴丸｢･･･は･･････？
･･･な、･･･何を･･･言って･････｣
大倶利伽羅さんの言葉を聞いて、鶴丸さんは驚きを隠せないようだ。
『････刀をしまって頂けますか。
･･･今優先すべきは････
あなたの意見ではなく、大倶利伽羅さんの意思です。』
鶴丸｢っ！｣
動揺してしまった鶴丸さんは、ゆっくりと刀を鞘にしまう。
程なくして、大倶利伽羅さんの傷は完全に塞がり、怪我ひとつ無い体に戻った。
大倶利伽羅さんは、ゆっくりと起き上がる。
『･･･もう、痛みはありませんか。』
伽羅｢･･････あぁ、もう大丈夫だ。
･･･感謝する。｣
そう言って、大倶利伽羅さんは少し頭を下げる。
『･･･いえ、元気になって良かったです。
では、私はこれで･･･』
その場に立ち上がると、鶴丸さんは俯いたまま道を開けてくれた。
彼なりの気遣いだろうか、いや、ただの罪悪感かな。
部屋を出ようとすると、大倶利伽羅さんに呼び止められる。
伽羅｢･･あんた、その首･･･｣
『･･･え、･････あぁ、後で適当に手当てしておくので、お気になさらず。』
そう言ってぺこりと頭を下げ、部屋を出た。
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よぺ(プロフ) - 慧さん» なるほど！他の方のご意見も参考にしたいので、もう少々お待ちくださいね。私は最近の新しい刀剣をあまり知らないので、勉強してきます！(笑)。貴重なご意見とコメントありがとうございます！ (2020年4月19日 7時) (
レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 最近の刀剣も出して欲しいです！伯仲の絡みとか、にゃんぜんとちょもさんとか好きなのでw続編も楽しみにしてます！ (2020年4月18日 22時) (レス) id: e2c5fada44 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 鶴難さん» コメントありがとうございます。なるほど、確かにちょっと度が過ぎているものがありますね･･･。もっと考えるべきでした。これからのお話の参考にさせていただきますね！ありがとうございますm(__)m (2020年4月16日 22時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鶴難 - 夢主ちゃんは戦場では野性的過ぎて「戦場はサバイバルですから」と言ってもおかしくなく見えてきてしまった...まぁ、そこも魅力的なんだけどさぁ...みんなが後々苦労しそうだなぁ...。 (2020年4月16日 17時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 霞さん» おわぁ、なんて嬉しいお言葉･･･！(*ﾉД`*)･ﾟ･。私も自分で書いてる癖に、早くハッピー本丸のお話が書きたくてうずうずしてます(笑)。まだまだ頑張ります、コメントありがとうございました！ (2020年4月13日 16時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よぺ | 作成日時：2020年4月1日 17時
