【19】不器用と鈍感 ページ44
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「･････････うわ、まじか」
「、どしたの？」
「･･････なんでもない、」
今日の撮影は大食い企画！ダホちゃんとモトキが大きなお肉を食すという内容。地元からは少し離れたそのお店にやってきた。
店内に一歩足を踏み入れた瞬間にマサイの眉間にシワが。なんでもない、って、なんにもなきゃあなたそんな顔しないでしょうが。沢山食べれる楽しみと喜びが大きいのかチャレンジャー二人は気づいてないし、シルクはカメラの設置と改めてお店の方に撮影協力のお礼を伝えに行っていてそれどころではないらしい。
本人がなにもない、なんでもないって言うなら仕方ないか。
ﾝ「え？モトキ食べてる？」
ﾓ「食べてるよお！！！笑」
撮影は順調だけど、思っていたより迫力満点のお肉は当たり前にすぐは減らない。シルクと「食べてないのにコッチが胃もたれする」なんて話してる時もマサイはさっきと同じような表情というか少し落ち着きがない。
その後なんとか二人とも食べ終えて、動けるコンディションになるまで待っていた時に店員さんがお冷を注ぎにきてくれた。
「･･････久しぶり、」
ﾏ「おぉ･･････ お前ここで働いてたんだな」
「･･･うん、そうだよ」
･････････久しぶり、とは？
マサイくん？君以外のメンバー全員キョトンですけど？
ﾏ「あー･････････ この人、知り合い」
ﾓ「え、そーなの？！」
ｼ「早く言えよそれ！！！」
ﾏ「いや、まぁ･･････うん、」
この微妙な反応。
こういう時、オンナの勘は当たるものだ。
多分･･････きっと、
「･･････元カノ、？」
ﾏ「、！？」
「あ、図星？」
マサイの隣に居たのをいいことに小声でそう聞くと驚いた表情だけじゃなくて、慌ててシルクたちの方を見てる姿でそれは確信した。
綺麗な人だね、って言っただけなのに軽く突かれた。いったーい、暴力反対ー。
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作者名：むぅ | 作成日時：2019年5月6日 1時
