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虚ろで覇気のない目。布団に戻るまでの足取りはずるずると引きずっていて重そう。
思ってたよりヒドそうで、やってあげられることをやりきったとしてもこの場を離れていいのだろうか。
もちろん動画も撮らなきゃなんだけど心配だな。
とは言ってもダホちゃんとモトキがこっちに向かってるし、長居しても気になって休めないだろうから持ってきたものを冷蔵庫にしまって、お粥を作って、
・・・・・・よし、退散退散。
「・・・・・・もう帰んの、?」
「そんな目で見つめないでマサイたんんんん!看病したくなっちゃうよお!でもダホちゃんとモトキと動画撮らなきゃなんだよおお!」
「、声でっか・・・・・・」
「ごめんマサイ〜死なないでえ!」
「だいじょーぶ・・・・・・ だいじょーぶだから、」
額を触ると冷えピタがもうカラッカラだった。それだけ取り替えて、目を閉じたのを確認してから音を立てずにそーっと一歩ずつ離れる。
うわ、出るとき鍵どうしよ・・・・・・ココ新聞受けないから閉めてもすぐ返せない・・・・・・。合鍵借りるか、確かあの引き出しにあるはず。
何本撮影するかわかんないけど、とりあえず撮り終わったら編集をダホちゃんに一旦任せてマサイたんの様子見に来よう、それが終わったらわたしも編集したらいい。
玄関までもう少しのタイミングで名前を呼ばれ振り返るとふらふらの足取りでマサイが近づいてきて。
寝てないとだめじゃん、合鍵借りるね?それでちゃんと鍵閉めるし大丈夫だよ?なんて、お母さんみたいなことを言ってみても返事がない。
おや?もしやマサイたん寝ぼけてらっしゃいます?マサイたーん、応答願いまーす
「・・・・・・まだなんかあった?」
「・・・・・・・・・いや、」
「また後で、っ」
来るから、そう言おうとしたらいきなり肩をつかまれて壁に追いやられた。
えっ・・・・・・え?!え、ちょっ、え??近い近い近い!マサイたん近いよ!しかもそれ肘ドン!近い越えて近すぎるよマサイたんんんんん!!!
「、なぁ・・・・・・」
「はっ、はい!」
「・・・・・・・・・・・・あとで殴っていいから許して、」
「、っ?!」
なんということでしょう・・・・・・・・・
この状況なんですか・・?
何が起きたのかもはやワケワカメなんですけれども・・・・・・・
何故わたしは・・・・・・
キス、されたのでしょうか・・・・・・・・・・、
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作者名:むぅ | 作成日時:2019年5月6日 1時