【10】起床の合図はメンバーの悲鳴 ページ21
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思わぬ出来事に悲鳴が出かけたけど、むしろ出たはずなんだけど、耳にはそれが入ってこない。
うそだ、まだこれも夢なのか?!
それは違うと気付いたのは、背後から口元を覆われた手がやけにリアルだったから。もしかしてこの手、
「、A?大丈夫か?」
「・・・・・・・・・マサイ、」
主は軽く寝癖をつけたマサイだった。
「・・・・・・起こしたよね、?」
「いや・・・・・・うん、まぁ、」
「ほんっとごめん、売店行くだけだから寝ていいよ」
そう言ってもマサイはなかなか寝ようとしないし、それどころか掴んだ手を離そうとせずわたしの目をじーっと見つめてくる。
あまりにも怖くてリアルな夢を見たから、今目にしてるこれが夢なのかどうかわからなくなってきております。とりあえずマサイには寝てもらわないと、わたしは思い出して今にも泣きそうなんですけれども。
そんな気持ちを知ってか知らずか、マサイは「散歩すっか」とわたしを部屋から連れ出した。
「変な夢でもみた?」
「・・・・・・・うるさかったよね、」
「急に浴衣掴まれたと思って目開けたら苦しそうだったし魘されてたから」
「、なんか・・・・・・ 多分今日行った心スポがちょっと合わなかったっぽい」
「いっつも心スポ行っても怖がりつつわりと普通だもんな、」
奢ってもらったジュースを飲みながら、売店の近くの椅子に座ってマサイにさっき見た夢の内容を話した。
眠いだろうに背中を擦りながら聞いてくれるマサイは根っからのイケメンだと身をもって実感する。よくできた人間だ。
「そろそろ戻るか?」
「うん、」
「大丈夫だって、おれいるし」
部屋に戻ると、カーテンの隙間から見える景色がさっきより明るくなってる事に気付いた。もう朝だもんね・・・・・・マサイたんほんとごめんよ、そしてありがとう。
でもやっぱりなんだか怖くて、すぐには寝れそうにない。
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作者名:むぅ | 作成日時:2019年5月6日 1時