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声がどんどん近づくと同時に、足が重くて動かない。なんかこわい、逃げたいのに思うように動かない。もしかしたら誰か寝起きドッキリとかしてる?だったら早く起きないと。そう思っても足だけじゃなくて体も言うことをきかない。けれど声だけは確実にさっきより近づいてきてる。
こわい、こわいこわいこわい。息もしづらい・・・・・・ 首、つかまれてる?やだ、なにこれ、苦しい、
" ツギハ、オマエダ・・・・・・・・・・・・・・・ "
「、いやっ!!!!!!」
精一杯力を加えると、目が開いた。なんだ・・・・・・夢だったんだ。
隣で眠るマサイと向かい合うような体勢で寝ていたらしく、気付いたらマサイの浴衣をぎゅっ、と握っていた。起きてないか心配だったけどお酒の影響もあってかいつもより眠りが深いらしい。よかった。よかった、けど。足は重ダルいし、首も痛い。枕元に置いていた携帯を見ると時間は午前3時46分。寝始めてから一時間経ったかどうかくらいしか経過してない。恐ろしすぎる・・・・・・。
眠気は完全に覚めてしまったけど、みんな寝てるし怖い夢を見たからってわざわざ起こすのは申し訳なさすぎる。何より敏感なマサイに迷惑をかけないようにとりあえず部屋出ようかな。確か売店は24時間だし、あっちのフロアは明るいはず。
音を立てずにベッドから抜け出そうとしたら、手首を掴まれた。
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作者名:むぅ | 作成日時:2019年5月6日 1時