貴「現代に」雫「戻ってきました」晴「ssl、いぇーい！！」

103話＊ ページ20

雫side


あーあ、大好きな人を、無視して振り切った。



こんな姿、幕末の斎藤には見せられないな。




無視して、嫌な奴。






そう、思ってるかな。







一度でいいから、両想いの恋仲になって、下の名前で呼んでみたかったな。




雫「――は、じめ・・・」








小さな小さな声だから、誰にも聞こえていないはず。






この声とともに、この気持ちも、消えてくれればいいのに！



あの人の事を忘れたいのに。





？「呼んだか？」




急に声がして振り返れば、そこには斎藤がいた。



斎藤「なぜ、俺の名を知っている？」




雫「あ、―――っは、・・・ごめ、っなさ」




逃げ出したい。


話したくない。


目の前にいるこの人は、大好きだった人とは違う。




なのに。





息がうまく吸えなくて、足が動かない。





ただ、吐き出すばかり。



苦しい、怖い。



斎藤「！過呼吸・・・？！」



目の前の景色が回ってる。


いやだ、怖い、死にたく、ない・・・！


そんな恐怖が胸に渦巻く。



その時、身体が温かいもので包まれた。



雫「さ、いとう・・・？」



背中をゆっくりさすってくれる。


斎藤「ゆっくり深呼吸しろ、ゆっくり息を吐いて、そう。」



ああ、この匂い。


安心する。




しばらくして、発作は治まった。


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一君彼女がいた！

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乱れ桜ちゃん( ｀・∀・´)ﾉﾖﾛｼｸ！by黒豆

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