HERO.141 ページ9
勉強を初めて早一時間。
「………お前、授業中寝てんのか？」
『寝てません』
轟くんは私の答案用紙と私の顔を交互に見て、さぞ驚いたようにそう言った。
対する私は、轟くんに顔向けできずにうつむく始末。
「30問中5問しか合ってねぇって相当だろ。今までのテスト、よくやってこれたな」
『他の教科でなんとかカバーしてた』
「クラス順位は」
『6位』
「意外と悪くねぇな。英語だけだと？」
『20位』
「これ以上にダメな奴がいたことに驚いた」
『ちなみに上鳴くんね』
「納得だな」
上鳴くん、納得されてますよ貴方。
「しゃあねぇ…1から教えてやっから、隣こい」
『…え、ここじゃだめ？』
「文逆向きで読みづれぇだろ」
轟くんは自分の横を指差してて招く。
と、となりて
『…おじゃまします』
なんか、妙に緊張すんなぁ…
勝己だとこんなんならないのに。
「まずだな」
(声、声近っ)
しかもいい匂いしますよ彼。
うわぁ…横顔イケメンだぁ。
睫毛なげぇ。
もはや勉強どころじゃなくて、
心臓がバクバクして、
手汗がすさまじくて、
「……水森？」
なんか、
(変だ！)
「おま…顔、赤いけど」
『は、へ？』
「風邪でも引いたか？」
轟くんは右手で私の額に手を当てて、
後に自分の額に手を当てた。
「少し暑ィな……具合は？」
『え、いや、全然大丈夫！大丈夫……うん、』
手、大きかったなぁ…
しかも、右だからかな…ひんやりしてた
『…つ、続きやろっか…』
ニッコリ笑って轟くんを見てみると、
「…」
『…へ』
顔を真っ赤にしていた。
『と、轟くん？どした？』
「……え、あ…いや、なんか、不整脈？」
『え、それアカンやつじゃんか』
突然の不整脈発言。
『え、救急車呼ぶ？』
「いや、別にそこまでじゃ…」
「なんか、最近多いんだよ」
「特に、水森と一緒にいるときとか」
轟くんの言葉に、ドキンと胸が羽上がった。
ねぇ、
それって、
『私が病の原因ってこと……！？』
それアカンやつじゃん。
すぐ帰ったほうがいいやん。
『か、帰る』
「いやいや待て。
大丈夫だから本当。なんともねぇから。
ここにいろよ」
立ち上がろうとした私の腕を引っ張る轟くん。
くそ上目遣いかわいいな。
「まだ、教えてねぇし、教えられてねぇ」
『あ、そっか。
勉強会の意味ないよね、それじゃあ』
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ゆあ - こんばんは。コメント失礼致します。とても素敵な作品で楽しく読ませていただいております！ですが特別編の勝己くんと一緒 3にて「北朝鮮」を表現の一部として使われておりますが、こちらは取り消したほうが良いと思います。国際問題に関することですので。 (2018年5月17日 1時) (
レス) id: 4b4b197e1d (このIDを非表示/違反報告)
ノア - 特別編の3人との話しがもう最高すぎてやばいです！本編もおもしろいです！更新がんばってください！ (2018年3月11日 21時) (レス) id: 42849da78e (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 初めましていきなりですが本編の続き気になりすぎます！！続き早く見たいので更新頑張ってください！！！！！ (2018年2月11日 3時) (レス) id: b07e3f90c5 (このIDを非表示/違反報告)
moe(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2018年1月30日 21時) (レス) id: 8ed7a0d951 (このIDを非表示/違反報告)
ルッカ - あぁぁぁぁめっっっちゃ続きが気になる……応援してます！頑張ってください！ (2018年1月4日 0時) (レス) id: e083ca4c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絞凛 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月8日 1時
