マチノソラ23

1215〜須藤side〜 ページ9

〜須藤side〜



最近のAさんはセカオワにハマってるらしく、
よく鼻歌を歌っていてそれにつられて俺も聞くようになっていた


この間、歌いたーい！と二人でカラオケに行った時に
この曲アラームにしてたらこないだ変えてって言われてさぁ意味わかんないよね〜と愚痴る話を聞いて、へぇ…何でっすかねぇと返しながら一人でニヤニヤした




「………。」



昼前、キョロキョロしながら俺たちの領域にやってきた男を見つけて俺はすぐにスイッチをいれた。



「何か用ですか。」


「あぁ…瀬野さんって…」


「Aさんなら用事で外してます。要件なら僕が聞きますけど。」






「………あれ？千石さん？」



午後から使う会議室の準備を終えたAさんが
丁度帰ってきて



「あ、瀬野さん！」



パッと笑った顔に何故かAさんも笑い返して



「ランチですか？」


「あ、はい…瀬野さんまだ仕事ですか？」


「いえ、行けます！」


「Aさん何言って…」


「あ、須藤も行く？」


「は………？」







.







何故か流されて来てしまった三人ランチ。



つーかいつの間に仲良くなってんだよ……



「最近はどうですか？」


「色々良い感じです。瀬野さんのお陰です、ありがとうございます」


「あはは、私は何もしてないですよ」


「何かあれから肩の力抜けたって言うか…ありがとうございました」


「じゃあ…ありがとうございます…？あははは」


「あはははは」




何だこれ。イラッイラすんなぁ…



「あの…瀬野さんって休みの日とか「だからこの人彼氏いるって言いましたよね。」



食い気味で言ってやれば二人は止まって



「……………もしかして…瀬野さんの彼氏って…」


「え？あははは違いますよ。須藤はもっとね？巨乳好きだもんね？」


「そうなんですか？」


「あんたには関係ないだろ」


「あはは！須藤何でそんな不機嫌？」


「…………」


「……須藤くんってもしかして…」




鋭い目で睨めば千石は口をつぐんだ




「あ！千石さんセカオワ好きですか？」


「どうでしょう？普通ですかね」


「私最近どハマリしてるんですよー！普段ライブとか行きますか！？」


「ライ「もうチケット取りましたよ。二人分。」


「え！ほんと！？さっすが須藤！！」


「…ふふふ………ライブはあまり行かないですかね」


「千石さんって何聞くんですか？」



それからは俺だけ終始無言で
紅生姜を盛りすぎてしまった牛丼を無言で食べた

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