マチノソラ23

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目を開けると、薄暗い寝室はまだ熱気が篭っていて体も口の中も気持ち悪い。


右手が温かい体温に包まれていてゆっくり握り返した




「………ッッ、Aっ、！」




視界に映るのは赤い目の倫也さん




「………おはよ…」



「っっ、ごめんっ！ごめんAっ、ほんと…っ、、」




昨日見た獣のような顔はどこにもなくて
ただ怯えた子供みたいな顔に頬を撫でた




「…戻った……？」


「っ、体、痛いとこないっ？」


「めちゃくちゃ痛い……ふふ…しばらくえっち出来ないなぁこれは…」


「……っ、、ごめん…、」




今は握られる手の方が痛いくらいで




「…………何があったの…？」



「……っっ、、」



また泣きそうになった顔を撫でてやれば
その手を掴まれた



「昨日…偉い人がご飯、連れてっててくれたんだけど
…………その、ご飯てのが…………、」



「……？」



「…………スッポン、鍋、で」



「………スッポン…」



「…でもただのスッポン鍋じゃなかったみたいで、
多分、飲み物にもそういうの、入ってたみたいで…」



「……そういう…の…」



「…………女の子も呼んでて、何ていうか………、
………襲われそうに、なって」



「女の子に…？」




頷く代わりに倫也さんは顔を覆った




「…………ごめん、」



「………………………どこまで…」



「何もしてない。逃げてきた。っ、でも体、言うこと聞かなくて…何回抜いてもおさまんなくて……でもAの匂い嗅いだら、ちょっと落ち着いて、」




あのパジャマはそういう事だったのか




「………そしたら私が帰ってきたの…？」



「ごめんっ本当、あんな事するつもりじゃ…っ、」



「倫也さん体は…？大丈夫なの…？」



「俺より…、」




撫でられた私の首筋には多分跡がついてるんだろう。
噛まれた記憶がある




「…ね、抱きしめて？」




「……………、」




「昨日ちゃんとハグされてない」




「……………、」





ゆっくり抱きしめられれば
倫也さんは遠慮してるみたいにぎこちなくて

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