二人で一人の私 (ページ11)

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『ごめん！遅くなって…』
紫耀「いや、別に大丈夫なんやけど、、なんかあった？」
『な、な、なにも』

お兄ちゃんと、Aと親だけにはこのことを秘密にして置かなければならない。

言ったら、お兄ちゃんは怒るだろうし、Aは学校にいけなくなる可能性もある。

紫耀「……」

その後、お兄ちゃんはなにも言わずに私より数歩先を歩きだした。

"Aへ

先生との相談は、今日あったこととかどうだったかとか、転入手続きとかその辺のことを話したよ。

その後、帰ろうとしたらスマホ教室にわすれて(笑)焦ったよ〜

すぐに教室にいってスマホ取りにいったら、お兄ちゃんすごく心配してるんだもん。

すごい怖かった〜でも、大丈夫！！”

コンコン

『はい』
ドアがノックされる音に反応し、部屋の戸をあけた。

『お兄さん…』

開けると、お兄さんが眉をひそめていた。

『どうかしましたか？』
紫耀「…乃愛の様子変じゃなかった？」
『いえ…別に……特に変わったところは見受けられませんでした。』

乃愛、、特に変わったところはなかったはず…
メモも普通通りで、今日のまとめノートも普通……

『乃愛、スマホとりにいったんですよね？』
紫耀「うん」
『その時から変な様子だったのですか？』

少し間をあけてから

紫耀「うん…」

ということは、スマホを取りに行く間になにかあったということ…

『わかりました。それとなく聞いてみます』
紫耀「ありがとう」

くしゃっと笑ってから、ノート持ってくねと部屋をあとにした。

"乃愛

お兄さんから、相談をお受けしたのですが…何かございましたか？

スマホを取りに行ったあたりから変だとおっしゃったのですが…

私は詳細はわかりませんし…

なにかあったなら、いつでも相談してください”

『ふぅ……』

椅子から立ち上がり、部屋の明かりを消した。

『おやすみなさい』