浪速漢組の青春物語 (ページ47)

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教室に入ると流星が嬉しそうに近づいてきた。

席が近いのだから
自分の席で待っていてもいいのに、とも思ったが

近づいてくる姿が可愛いので
言葉にせずに飲み込んだ。

「みてみてー
これ謙杜にもらってんー」

流星の腕にはオレンジ色のお洒落なブレスレット。

『え、めっちゃ可愛いやん。
長尾くんセンスいいんやな』

「そうやねん！
私服もお洒落やねんでー」

なぜか長尾くん自慢をニコニコとする流星の話を聞いていると
チャイムが鳴り、

隣の席の恭平はこないまま1限目が始まった。

結局、昼休みになり

「流星くんー一緒に食べよー」

一年生2人が顔を出した後ろから

「はーよー寝たわ」

ペタンコのスクバを片手に、
両腕を伸ばして伸びをしながら恭平がやってきた。

『お昼ご飯食べにきたようなもんやん』

「Aが弁当作ってくれるんやったら
張り切って1限目から来る」

『私のお弁当は龍太が作ってるから』

私が"龍太"と名前を出すと
恭平たちは一斉に私のお弁当を覗き込んだ。

「室兄弟がこんな綺麗なお弁当つくるんすね」

思ったことを素直に口にするみっちーを

「それ言ったらあかんやつやって」

長尾くんが必死に止めていた。

＊＊
いつもありがとうございます。

こちらの作品ですが
1人ずつメインの話を入れたいと思っていますので
(一応、前回は流星くんメインでした)
少し長くなるかもしれませんが
最後までお付き合いいただけましたら幸いです。

よろしくお願い致します。