７話目 ページ9
ｴﾏ「また捕まっちゃった〜〜〜っ」
どうやら鬼ごっこの決着が付いたらしい。なるほど、またノーマンの勝ちか…
ﾚｲ「ラスト1人で10分持ち堪えたぞ
新記録じゃないか」
レイってばいつのまにかタイム計ってたのか、もしかして本当は参加したかったんじゃ……？
ｴﾏ「くやし〜〜〜なんで！？何でノーマンあんなに強いの？
私かけっこじゃ負けたことないのに鬼ごっこじゃ勝てたことないよ！」
ﾚｲ「……
問題。現状ノーマンにあってエマにないものなーんだ？」
ｴﾏ「え！？いっぱいありすぎて……」
『戦略、とか？』
ﾚｲ「あぁ、そうだ。
確かに単純な身体能力ならエマの方が上だろう。
でもノーマンは頭が強いハンパない
そしてこれは鬼ごっこ。まさに戦略を競う遊びなんだよ」
鬼ごっこでそんなに頭使いたくないなぁ……。
ﾚｲ「標的がどう動くか、鬼がどう攻めてくるか。
状況を観察・分析し、常に敵の策を読んで利用する思考が必要になってくる。
体をフルに使ったチェスのようなものだ。」
ｴﾏ「……鬼ごっこが？」
『そんなに頭使うものだっけ……』
ﾚｲ「少なくともこいつがやってんのはそういう遊び」
ちょうど来たノーマンに目をやりながら言うレイ。
ﾉｰﾏﾝ「そこが鬼ごっこの面白さでしょ？」
『だからノーマンは鬼ごっこ強いのかぁ』
なんだか納得した。僕もノーマンに鬼ごっこで勝てたことはない。
かけっこならただ走ればいいだけだけど、鬼ごっこは相手の策を読まなければいけない。
あぁ、ダメだ勝てる気がしない……。
ｴﾏ「＿＿＿で、当然レイにもあるってわけだ。戦略ってやつが」
ﾉｰﾏﾝ「あるどころかレイは僕なんかよりもよっぽど策士だよ」
レイがすぐさまオイ、と否定した。僕には2人とも策士に見える。
ｴﾏ「敵の策を読む……か……」
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作者名：びびんば x他1人 | 作成日時：2022年12月21日 19時
