共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

341 ページ41

痛快な平手打ちの音が受話器に流れ込んで





『あんたのせいでしょ！！』





叩かれた風見が目をまん丸くした様子に、胸が





『無事なあんたがボロボロで、無傷の金髪が爆弾付けられてるの！あんたのせいだって言ってんの！！』

風『......君は何も知ら

『知らないからって何！？昨日、車からも、あんたに逃げてって言った金髪の声が聞こえた。爆発はその直後だった。あんたの顔の傷はその時の物、違う！？』

風『.........』

『金髪の運動神経で、あんな健康な状態で爆弾なんか付けられるわけない。
例えその時それが爆弾だって知らなかったとしても、家に届いた宅配便すら疑うのが公安なら、あんな分かりやすく得体の知れない物を大人しく首に巻かれるわけないでしょ！？
なのに争って抵抗もせずに爆弾を付けられた理由はどう考えたって二つだけ。
一つは、人質か何か取られててその命を優先する為。
もう一つは、そもそも体の自由が効かなかったから。
どっちなの』

風『......君とは関係が

『どっちなの！！』





相変わらず賢いな、と感心してる場合じゃないんだろうが
女子高生に詰め寄られる部下もなかなか見れない




『......答えられないって事は、あの爆発の時に怪我をしたあんたを庇って金髪が爆弾を付けられたと思っていい？』

風『そ、それは.......』

『あー.......そっか、あんた意識無かったんだ。だから昨日の夜全然別のおじさんが私を家に帰したんでしょ。結局全部あんたのミスで！金髪があんな物付けられてるんでしょ！？どうやって責任取るの！？ねえ！！どうやっ

降「A、ありがとう」

『っ.......』

降「もう一度ちゃんと叱るから、風見に代わってくれるか？」




そう言うと、投げつけるような勢いで受話器を風見に渡したAは本当に悔しそうで

それを見るとどうしても悪い事をしたような気に





風『......申し訳ありません』

降「いい経験じゃないか、女子高生にぶたれるなんて」

風『........』






・






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

降『A、そう泣くな』

「泣いてない」

降『泣いてる』

「泣いてないって！」

降『ならもっと近くに来て顔を見せてくれてもいいじゃないか？』




お尻を付けて座り込む床が冷たい
目元を押し付けてる袖も濡れてる

ハロはガラスにべったりで全然横に居てくれない




降『もうすぐコナン君が来る、そんな顔を見られてもいいのか？』

「は.....？」

342→←340

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す