共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

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降「すまない、遅くなったな」

風「...い、いえ...」



なんて、分かりやすく動揺しちゃってるメガネと会ってるのはまさかのバー

シャカシャカカップを振る美女バーテンダーの前、カウンター越しに何故かおじさん二人に挟まれる形で座らされて



降「もう何か頼んだか？」

風「あ、自分も先程来たばかりですので...」

降「そうか、二人ともなんでも好きに頼むといい。お祝いだからな」

「お祝い？」

降「今日の仕事がね、風見がよく働いてくれたから成功した任務だったんだ」



...なるほどね
良い上司ぶりたいわけね
わざわざ私を連れて来たのは、この間の"あんたみたいな上司じゃなければ"ってやつ気にしてんのかな
別にご褒美じゃないじゃん

とにかく、色々バレたわけじゃない事に安堵して下げた頭の上を、おじさん達の会話が飛び交って

お祝いなら、それこそメガネが真ん中に座れば良いじゃんだとか
年齢確認もされなかったこの店も大丈夫なのかとか

少し前まで犯罪に手を染めていたような私が、警察官を目指し始めたからって急にこういうこと言い出すのも滑稽かもしれないけど



降「夕飯は食べて来たのか？」

「うん」



学校の売店で事前に買った焼きそばパンを参考書片手に



降「何かデザートはありますか？」

店「パフェなどのご用意がありますよ」





・




って事でしばらくして横二人が茶色い液体飲んでるのに対して、目の前に置かれたのは小さめのパフェ

こんな時間にまたアイス
最近本当に太って来た気がするのに...

散々モテ散らかしてるくせに乙女心が分からないのか
この間も朝、洗面所で顔洗いながら体重計に乗ってたらいきなり入って来て


降『確かに顔周りふっくらして来たな』


あの黒田って上司に言われた言葉を盾に、洗顔フォームまみれの手で思いっきり顔は...と思って小綺麗なスーツを叩いてやった



降「彼にバーボンをニートでもう一杯」

店「かしこまりました」

風「この程度で酔いが回る自分ではありません！」



酔っ払いと金髪男に挟まれながら、ちまちま食べるパフェに乗ったフルーツ

本当に...平和

1年前の、万引きしないとチョコすら食べられなかった自分にこんな未来見せたら平和なんてレベルじゃないけど

だからこそずっと甘えてるわけには行かない

...家族なら尚更



降「飲んでみるか？」

「絶対いらない」

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